上栗崇
2014年6月11日07時46分
東京の湾岸部と都心を結ぶ都道「環状2号線」の上に立つ「虎ノ門ヒルズ」(東京都港区)が、11日開業する。都の資料では、高さは247メートルで港区のミッドタウン・タワー(248メートル)に次ぐ。だが、比べる基準をそろえると255・5メートルとなり、実は「東京一」になる。
超高層ビルの高さは通常、アンテナなどを含めた最も高い地点でみる。虎ノ門ヒルズは、最高地点よりやや低いヘリポートの高さを「公称」にして、実際より10メートル近く低くした。一体、なにがあったのか――。
「この計画が起爆剤となり、一帯が世界にも類を見ない国際戦略都心に生まれ変わると信じている」
2011年2月末、「虎ノ門ヒルズ」の着工式。森ビル社長で実質的な創業者である森稔(みのる)は、虎ノ門の未来を力強く語った。体調を崩した森は会場に車いすで現れたが、式典では歩いて演壇に登った。森の「最後の夢」がつまったあいさつを、多くの社員は忘れられずにいる。77歳で亡くなる1年前のことだ。
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