ネットワークのゲンバ ~ShowNetを支えるメンバーたちの奮闘ブログ~
2014/06/10
図面とともにあらんことを!:第二面
One more thing...
ここでご紹介したポイントの殆どは、PowerPoint でも実践できると思います。興味のある方は、一度ご自分の図面に採り入れてみてはいかがでしょうか。オマケになりますが、ShowNet の図面で使っているアイコンを PowerPoint で使えるようにしたものを置いておきます。
デザイン的に幼稚なもので恐縮ですが、public domain ですので自社のネットワーク図やお客様への提案書などにお使いいただければ幸いです。私は PowerPoint に関してド素人なので、とてつもなく使いにくいかもしれないのも、予めご了承ください。
このスライドには各種のアイコン、それの使用例として簡単なサンプルネットワークを入れておきましたので、作業の際の参考にしてください。これらは Illustrator CS6 Mac でアイコンを作成し、PowerPoint:Mac 2011 で編集、念のため PowerPoint 2013 Win32 でレイアウト程度の確認をしました。また、皆さんのメモリ上に展開されるベクトルに誤魔化しは効きませんので、ずっと放置していたデザインに手を入れて少しだけマシにしました。そのためオリジナルとは若干異なります。
本スライドから使いたいアイコンを本文のスライドにコピーしてお使いください。図面作業は、周囲にあるオブジェクトのコピーの繰り返しと言っても過言ではありません。そこで意外と知られていないのが ⌥ドラッグ / Alt-ドラッグ によるコピーです。Illustrator では Z 軸の関係を維持したままコピーできるためかなり重要な機能なのですが、残念なことに PowerPoint の場合はクリップボードの操作と同じで最前面に貼り付けとなります。しかし、いちいちクリップボードを破壊しなくなるのは何かと便利ですし、一度指が覚えると ⌘C / Ctrl-C の存在を忘れます。
本ファイルを使用するにあたり、ご注意があります。クヌース先生の cmtt10 フォント がロードされていないとレイアウトが崩れますので、まずこれをインストールしてからお使いください。また、作業にお使いになる際は独立したファイルで図面を作成し、完成してから本体側のスライドにマージするようにしてください。複雑な図面の編集操作は時にファイルのデータ構造を破壊することがあり、足掻けば足掻くほど汚染が拡大、果ては二度と開けないファイルにしてしまうことがあります。このファイルも 10 時間ほどビットの海の藻屑になりました。「名前を付けて保存」を使って都度バージョンを上げていくのが確実でしょう。
PowerPoint:Mac 2011 だけの問題かもしれませんが、少し込み入った機能を使うと著しく不安定になります。特にフォントのウェイト―― Regular や Bold など――を何度も入れ替えたり、図の書式設定・図の修復でベクトルオブジェクトへ透明を与えるのは地雷です。DPI や DWDM が透明ではないのはそのためです。
当初はベクトル版とラスター版のアイコンを収めていたのですが、諸事情によりベクトル版は削除しました。Mac で張り込んだベクトルデータは Windows では微妙に膨らんだりして正しく表示出来ず、ファイルが数十 MB と有り得ないサイズとなり、しかも圧縮も殆ど効かないからです。
さて、ここで言い訳をさせてください。私が PowerPoint に不慣れなのもあって、接続ポイントが使えないアイコンになってしまいました。これが封じられると、ヒモが箱にくっついてくるという PowerPoint の良さがスポイルされますから、試行錯誤を繰り返しました。ワークアラウンドとして透明の丸い図形を前面でグループ化してみたのですが、お節介機能の一環なのか、なんとそれが前面にあっても 100% 透明だと接続ポイントが不活性化されます。そこで透明を 99% にしてみたところ、接続ポイントとして機能することがわかり、解決したかに見えました。ところが、そうやって接続ポイントを中央に密集させると恐ろしく使い勝手が悪いことがわかり、こちらも諦めました。
そんなわけで、一度は Illustrator をさっぱり諦め PowerPoint の図形機能のみで全部描こうとしたのですが、すみません、ルータの円柱を描く段階で早速心が折れました。世のパワポ派の高僧に言わせれば「愚か者!こうするんじゃ!」などとご指導を受けるかもしれません。何かお知恵が有りましたら Facebook ShowNet へコメントしていただければ幸いです。
同梱しているサンプル図は、まず Illustrator で下書きしてから PowerPoint で描きました。
Illustrator の粒度で描いた図面が PowerPoint でどこまで再現できるかという実験も兼ねていたのですが、私のレベルではこの程度が限界でした。特に破線のパターンをユーザ定義する方法が最後までわからず、shared が無残な見た目になりました。
この作業でひしひしと噛み締めたのが〝手に馴染んだ道具〟という言葉です。Illustrator であればたやすく描けるような図面が、私のパワポレベルだとそれの十倍はかかります。「そんなもんはあって当たり前」と思い込んでいる機能を深い所まで探すのに時間を取られ、結局無かったり、有ってもハンパだったりして、下手に経験があると余計に時間を食うという典型です。私が PowerPoint に悶絶している姿などそうそうお目にかかれないらしく、周囲から
「おい。なんや悪いもんでも食うたか?」
と心配されるほどですので、パワポいじりはこのへんで勘弁してください。
さて、今年の ShowNet は見所が沢山あります。我々の持てる力のすべてを集結させ、睡眠時間を限界まで削って解決していった結果を、ご来場の皆様にお見せすることができるのか...?幕張は遠いですが、是非とも足を運んで頂いて ShowNet をお楽しいただければ幸いです。
それでは本日はこのへんでお別れです。長い駄文にお付き合い頂きましてありがとうございました。