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【長野】

自転車傘差し禁止に 県警、7月から規制

傘を差して自転車に乗る人たち=松本市中央で

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 気象庁は五日に関東甲信地方の梅雨入りを発表し、県内は本格的な雨のシーズンに入った。通勤通学などで自転車を利用する際、傘を差しながら片手で運転する人は少なくないが、事故につながるとして、県警は七月から規制に乗り出す。

 県警交通企画課によると、県公安委員会が道交法に基づき定める県内の規則では、傘を差したり、荷物を持ちながら片手で自転車を運転する行為を七月一日から禁止する。悪質な違反者には五万円以下の罰金を科す。

 県内の自転車が絡む事故は二〇〇四年をピークに減少傾向にある。しかし、傘差し運転の事故は〇九年以降、年に数件ずつ発生している。一〇年七月には、長野市内で男性会社員(59)が誤って道路脇の畑に落ち、死亡している。

 傘差し運転には、どんな危険が潜んでいるのか。日本自動車連盟(JAF)長野支部の金子公一さん(50)は「傘を差した分、視野は通常より狭くなり、歩行者の発見が遅れたり、見落としたりと事故に遭いやすくなる」と話す。さらに、片手で傘を持ち、片手でブレーキレバーを握るため、前輪か後輪の片方だけにブレーキがかかり、バランスを崩し転倒する危険が伴うという。

 県警交通企画課の宮崎稔警部は「雨の中、自転車に乗る場合は雨がっぱを着てほしい」と求める。傘をハンドルに固定するための器具が市販されているが、「県内では自転車への積載方法で、違反になる可能性がある」と指摘する。

 宮崎さんは「自転車は道交法上であくまでも車両に該当する。加害者になれば、高額な賠償を負うこともある。この機会にそうしたことを認識してサドルにまたがってほしい」と呼び掛けた。

 (酒井博章)

 

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