2011-11-22

はがない7巻だけよんでみた

読んだ。

本当は、内容についての感想を書きたかったのだけれど、

後述するように、この巻はあまり内容がないようなので、読感について書く。


すごく・・・まらないです・・・(ほめてます。読みやすいと同意)。

まったくつまるところがない。スルスル読める。読み終わるまで20分かからなかった。

今まで20分以内に読めたラノベは「俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長」だけだがそれと並ぶ記録だ。

ちなみに私はめちゃくちゃ読むの遅い。みーまーなんて1冊読むのに4時間とかかかるんだぜ。それでもこれは20分で読めた。

10分読み捨てが基本の齋藤孝の本でもここまで読みやすくはない。これはすごい。

20分で読みきれた理由として、まずまず文章の絶対量が少ないことをあげておく。

まずページ数が少ない。たった255ページしかない。

ただでさえページ数が少ないのに、1つの文ごとに改行する。

さらにときどき文字がでかくなってさらにスペースを使う。

この時点で、おそらくほかのラノベだったら180ページくらいの分量しかない。


ただ、全体の文章量はそれほど重要ではない。重要なのは本当につまらず読めたことだ。

まらずに読めることと全体の文章量は関係がない。

どちらかというと、1ページあたりの文章量および情報量が少ないことが大事なのだと思う。

冲方丁みたく、短い文章でもやたら情報量多い記述を取ればそれだけ読むのに時間かかるしな)

文章量以外にも1ページの情報量を減らすための工夫がすごい。さらによみ飛ばしても問題ないように工夫されている。

まず地の文

主人公の主観なのだが、主人公の精神が今ひとつ働いてないと言うか、ゆきてる日記みたいな感じで淡々記述に徹している箇所が多い。。

そのため地の文重要な要素が語られることは殆ど無く、重要なところは傍点をふってくれているのでそこ以外は読まなくてもほとんど困らない。

というかもともと場面移動がすくなく(ずっと部室)、登場人物による会話が主体で話が進むので、本当に会話だけ読んでればいい。

地の文の「刺身のツマ」っぷりは凄まじく、主人公が喋ると「あ、こいつ何か考えてたんだ」と感じるレベル

で、肝心の会話だが、キャラクター性格をそのまんま表したお約束的な発言が多く、繰り返しが多用されるため、

慣れると誰と誰が何について会話しているかさえ把握できれば良いということになる。

たとえば小鳩とマリアの会話は、この二人が会話しているということさえ把握すればやり取り自体を読む必要がない。

1ページ1秒で読み飛ばせるページがちらほら。

なんというか、読んでる時の感触がマンガだ。ライトノベルと言うか、文章で書いたマンガ、という印象。

1ページあたりの情報量マンガか、それ以下だ。

デカ文字による強調とかも、コマ割と考えれば分かりやすい。

そういえば、ちょっと長文読むと、すぐに「長い、三行で」とか書く厨房みたいなのを最近ネットでもよく見かけるけど、

本読み慣れていない人からすると、一度に処理できる情報量って、本当にマンガと同じくらいじゃないとダメなのかもしれない。

それをちょっとでも超えると、全く別の読み方を強いられるのでストレスになるとかあるのかも。


とにかく、この作品は、マンガしか読んだこと無い奴でも読めると断言する。

マンガ並みの軽さというのは多大なメリットがある。

読んだこと無いやつでも、すぐ読みおわれる、お勧めしやすい。

テレビほどではないにせよ、話題として共有するのにもってこい。

いや、テレビだって30分とか1時間かけてみないといけないことを考えたら、

こっちのほうがより軽い。流通させやすいくらいだと言える。

これは強いで。



ただまぁ、7巻だけでこの本を評価するのはアンフェアだと思う。

読みやすいこととその理由は分かったが内容についてはなんとも評価できない。

というのもこの巻は多分、全体の中では閑話休題的な位置づけになっているためだ。

外伝ではなくまぎれもなく本編ではあるが、ストーリほとんど進行しない。

骨休め&次巻以降に出てくる登場人物の顔見せ&最後にちょこっとだけ予告。そんな感じ。

他の作品で言えば、みーまーの「8巻 日常価値非凡」と近いと思う。

本筋だけを理解するのが目的であればみーまーの8巻は

「本筋を離れて旅行に行きました。帰ってきたら○○が殺されていました。続く」で終わりであり、この巻もそんな感じ。

以上の話は「ストーリ展開を確認するために読む」場合に限る。

この巻も、本筋だけを追うなら、245ページ以降以外はパラ読みで構わない程度である

他の巻だと多分もうちょっと色々気を使いながら読む必要があるんだろう。

ちなみに、読むのに手間がかからないのと、続きはそれなりに楽しみなので、多分8巻は読む。

6巻以前は、なんとなくわかるので多分読まないと思う。



ここから蛇足

一応気になったページ。このページは10秒以上かけて読んだ。他のページは3秒以内で読める。最初の70ページのドライブ感は爽快だった。

72、87、95、99、109,112、114、128、132、137、145、156、169、177、190

215、221、232、235、245ページ以降。

あと、ブリキ絵について。わたしブリキ絵今まであんまりスキじゃなかったんだけれど、ちょっと好きになったかも。

塗りがきらいなだけだった。白黒で見るといい感じ。圧迫感ないし。

あと、基本的にブリキ絵は睨んでるんじゃなくて下から見上げてる感じなのね。誤解してました、すみません

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    むしろシリーズで2番目くらいに話が動いたのが7巻だという恐ろしさ。

  • http://anond.hatelabo.jp/20111123155527

    http://anond.hatelabo.jp/20111122235340 ブリキ絵って確かになれないと気持ち悪く感じるよな。俺も最初スライムみたいにぶよぶよした物体に見えて気持ち悪かった。今は「だがあの骨がなさそう...

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