Updated: Tokyo  2014/06/09 17:48  |  New York  2014/06/09 04:48  |  London  2014/06/09 09:48
 

米国株の空売り残高比率、12年以来の高水準-強気のサインか

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  6月9日(ブルームバーグ):米株式相場がインターネットバブル以来の大幅上昇を遂げたことで、空売り投資家はこの5年間、あまり成果を出せなかった。

だが再び空売りが拡大している。ブルームバーグとマークイット・セキュリティーズの集計データによると、S&P500種株価指数に連動する上場投資信託(ETF)「SPDR・S&P500ETF」の空売り残高 は全体の約11%と、2012年以来の高水準。ハイテク株ETF の空売り残高も12カ月平均を67%上回っている。

空売りの投資家は借りた株を売り、株価が下がったところでそれを買い戻す。この3年間は、こうした売り手から株式を購入することが有益だった。しかし、米国のバリュエーション(株価評価)が07年以来の水準に近づき、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融緩和を縮小する状況にあって、弱気派が再び勢いづいている。

BB&Tウェルス・マネジメントで運用に携わるウォルター・ヘルウィグ氏は電話取材に対し弱気派の存在感が増していることについて、「トレーダーの視点から見ると、それは強気のサインだ。市場に過剰な楽観論が存在しないためだ。手放しの楽観論がないことは、相場がさらに上昇する可能性を示している」と述べた。

ブルームバーグのデータによると、昨年9月にS&P500ETFの空売り残高比率は10%と、現在とほぼ同じレベルに上昇。S&P500種株価指数は年末までに11%上昇した。

エドワード・ジョーンズの投資ストラテジスト、ケイト・ウォーン氏は4日のブルームバーグ本社でのインタビューで、空売りした銘柄が値上がりしてしまった場合に「投資家はショートカバーを迫られ、それが実際に相場押し上げに寄与し得る」と語った。

原題:Shorts Reload in S&P 500 Ritual That Signaled Gains Since2010(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Callie Bost cbost2@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Lynn Thomasson lthomasson@bloomberg.netMichael P. Regan

更新日時: 2014/06/09 13:04 JST

 
 
 
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