私たちは日々様々なものを買って過ごしている。その時、例えばコーヒーではなくラテを頼んだ理由を、しっかりと他人に説明できるだろうか? 脳の情報処理の最大95%は「潜在意識」が行っているという見解もあるが、購買の理由は論理的に説明できるとは限らない。(『マーケターの知らない「95%」 消費者の「買いたい!」を作り出す実践脳科学』より)
思わずその商品が欲しくなる"心のボタン"
そこでマーケティングにおける「インサイト」が必要になってくる。インサイトとは簡単にいえば「消費者のホンネ」である。もっといえば消費者のなかにある「思わずその商品が欲しくなる"心のボタン"」をさす。そのボタンを押されると、思わず行動を起こしてしまうような“何か”である。
インサイトに関して、米国のマーケターがよく言う事例で「あなたのご主人がハーレーを購入したいと言い出したら、それは更年期にさしかかったという証拠だ」というものがある。
このご主人は、ハーレーという自動二輪が買いたいのではなく、本当はハーレーをエネルギッシュに乗りこなす、失いつつある「若さ」が欲しいのだ。よって「若さが欲しい」という気持ちに刺さるような広告を打てば、購買に繋がるかもしれない。
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