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“IT不毛の地”を開拓するベンチャー発クラウドサービス
スモールビジネスの仕事を変える、大手企業の採用事例も
「屋久島お散歩ツアー」。こんな言葉が躍る観光ツアーの予約ページを運営しているのは、屋久島地域の雇用創出を目的として設立された屋久島町地域雇用創造推進協議会。観光ツアーの予約ページの制作・運用に、ベンチャー企業のクービックが開発・提供する予約・顧客管理のクラウドサービス「Coubic(クービック)」を利用している(写真1、関連記事)。
今、こうしたベンチャー発のクラウドサービスが、これまで“IT不毛の地”とされてきたスモールビジネスの現場を変えつつある。屋久島町地域雇用創造推進協議会では、そもそもネット予約の仕組みがなかったところにCoubicを導入し、ITを専門としない観光スタッフだけでイベントの予約ページの制作から運用・管理まで実施。スマートフォンだけでイベントの管理や顧客管理ができるとあって、外出の多い観光チームのスタッフのデスクワークを大幅に削減できたという。
クラウドサービスで本業に専念
スモールビジネス向けクラウドサービスがカバーする業務は、大きく二つに分けられる。一つめは、ある程度の規模以上の企業向けには提供しているが、スモールビジネス向けには提供していなかったもの。経理関連業務などが該当する。
もう一つは、特定の機能を切り出してその使い勝手を向上し、スモールビジネスのユーザーにも導入しやすくしたもの。予約管理や印刷代行、マニュアル作成支援、日報など様々なものが挙げられる。後者の場合はスモールビジネスに限らず、大企業が部門単位などで導入することもできる。
現在は、これら二つの業務を対象としたクラウドサービスが、雪崩を打ってスモールビジネスの市場に参入している状況だ。実は、スモールビジネスにはクラウドサービスを受け入れる素地が既にあった。スモールビジネスの現場は、一般の企業のようにIT資産を多く保有しているわけではない。元々“持たざる”存在であるため、持たざるIT化を実現するクラウド化の流れには比較的乗りやすい。サービスが月額料金制で、多額の初期投資は不要である点もポイントだ。
加えて、こうしたクラウドサービスはスモールビジネスの事業主に対して明確なメリットをもたらす。仕事を“楽“にして、本業に専念する時間を増やしたり、これまで零細企業では手が出せなかった施策に取り組めたりするのだ。屋久島町地域雇用創造推進協議会はその好例だろう。
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