専門分野
幾何学
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担当科目
情報科学の基礎T、離散数学、幾何学、情報工学実験V
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最近の研究内容
かごめと呼ばれる正六角形と正三角形のなす平面を覆うパターンを拡張して、大きさの異なる正六角形と三角形によるタイリングを発見した。従来の平面を覆う繰り返し模様は平面を1回覆うものであったが、これは平面を二回覆うという特徴がある。
15個の点と20個の直線による図を発見した。この図においては、どの点も4本の直線が通り、どの直線上にも3個の点が載っており、自己同型群は点と直線について推移的に作用している。双対的な20個の点と15個の直線による図も構成できた。
アルベロスと呼ばれる図形を拡張して二重アルベロスとも呼ぶべき図形を考案したところ、アルベロスのもつ多くの性質が自然に拡張できることが発見された。従来のアルベロスに関する研究は、二重アルベロスに対して多くの部分が書き換えられるものと予想される。ここ数年二重アルベロスに関してもっとも興味深いと思われるアルベロスの双子の円について重点的に研究してきた。これについては、数年前にアルベロスの双子の円は合同な四個の円の一部であることが発見されていたが、我々の研究では、驚くべきことに連続無限の濃度をもつ六組の円のグループが存在し、アルキメデスの双子の円は、これらの合同な六組の連続無限の濃度をもつ円の族のほんの一部にしか過ぎないことが結論できた。
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最近の研究テーマ
自明でない自己同型群をもつ対照的な図形の中でとくに繰り返し模様となるものに対して、これを崩した図形で何か意味があるものが構成できないかという意識でここ数年研究してきている。
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研究業績
いろいろな連続模様についての研究をしてきたなかで、幾つかの新しいパターンを発見してきた。これらの中には、C.A.Pickover編集のThe Pattern Book: Fractals,Arts and Nature, World Scientific,1995に取り上げられたものが2種あり、それぞれPattern Identification Number 1125,1130を獲得している。
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主な論文・著書
1. |
The Archimedean Circles of Schoch and Woo, Forum Geometricorum, 4 (2004) 27-34.
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2. |
和算書集成,岩波書店 2001年.
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3. |
Japanese Mathematics. Symmetry: Culture and Science, 12 (2001) 79-86.
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4. |
A double tiling of triangles and regular hexagons, Discrete and Computational Geometry, 24 (2000) 467-479.
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5. |
Circle Patterns Arising from Results in Japanese Geometry, Symmetry: Culture and S Science, 8 (1997) 4-23.
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主な所属学会
日本図学会、International Society for the Interdisciplinary Study of Symmetry、日本数学史学会
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