「夢は叶える為のものです。」
「大きな夢を持ちましょう。」
「将来は夢を実現させましょう。」
そう夢見ることを教えられた子ども時代。
でも、誰も夢を叶えた後の事については触れなかったし、誰も教えてはくれなかった。
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「夢」なんて言葉は大袈裟かもしれないけれど、私はその「夢」とやらを数年前に達成してしまった。
「夢が叶ったらどうすればいいのだろう?」
夢を叶えてしまって以来、時々ふとそう考える事があって、答えは数年経った今でも見いだせないまま。
「燃え尽き症候群」
スポーツ選手がこれになっていたりするという話をたまーに耳にするけれど、夢が叶った後というのはこの燃え尽き症候群に似た感じなのかもしれないと思った。
目標と夢って似たような感じだけれど全然違う。
私の中では、目標というのは少なからずとも達成しなければいけないプレッシャーを感じさせるものであって、達成出来ないと罪悪感が残ってしまう。
逆に夢というのは、叶わなくてもしょうがないけれど、けれども諦めがつかずにモヤモヤ感が残る存在。
叶ったら、超ウルトラスーパーラッキーみたいなそんな感じのもの。
そんな超ウルトラスーパーラッキーな事を実際に体験してしまって、「もうこれ以上の事は求めない」と思う位に望むものが無くなってしまった場合はどうしたらいいのだろう?
次の夢というのを見つけたり、作ったりすればいいのかもしれないけれど、それを無理やり作ってしまうと、それは目標であり夢では無くなってしまうから難しい。
「夢を持ちたいのか?」
と問われると、叶えてしまったので特に夢というものを欲しているわけでは無いけれど、夢を持っていないと自分の中の何かが足りていない気分になる。
やりたい事があって、それに向かっていった昔の自分と、それをやり遂げてしまった今の自分。
普段は普通に生活しているけれど、突如湧いてくる空虚感を拭いきれなくて、時々こうしてくだらないことを考えている。
自己啓発系の書物は読まないタイプの人間だけど、夢を叶えたあとの指南書とかがあるのなら是非とも読んでみたいと思う。