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【サッカー】

<目撃者>先制される「悪癖」見直せ

2014年6月8日 紙面から

 右クロス、右ショートコーナー、単独ミドル…。最後の強化マッチは、3失点で幕を閉じた。

 多くのファン、サポーターが思っていることだろう。「守備は大丈夫か」と。W杯は長丁場ではない。強国相手に失点はなおさら重荷となり、命取りになる。無失点、いや、せめて1失点に抑えられなかったのか…。

 「コートジボワールが相手だったら、もっと(得点を)取られたと思う。今日のようなサッカーをしたら、コートジボワール戦は間違いなく勝てない。気を引き締めないと、W杯は一つのお祭りで終わってしまう」。長友は怒りにも似た感情を懸命に押し殺していた。

 3失点を喫したのは昨年8月のウルグアイ戦(宮城)以来、実に10カ月ぶり。それ以上に気になるのは、あっけなく先に点を許してしまう「悪癖」にほかならない。

 最近8試合のうち、先制されたのは6試合。「1点取られても、2、3点取る」とザッケローニ監督は攻撃志向が強く、決定力不足とはほぼ無縁のチームを構築した。その反発力は褒めてもいい。勝ち切る強さだってある。ただ、失点は織り込み済みとはいえ、追いつき、追い越す労力はW杯となれば別次元だ。

 「立ち上がりから、(試合に)フワっと入ったというのが明らかにあった」と長友が指摘すれば、本田は「何か原因があるからだと受け止めないといけない。(先制を許してしまう)そういう雰囲気、流れがある」と自戒を込めて言った。

 攻撃に比べれば、守備は緻密で繊細な仕事だ。コートジボワール戦まで1週間。もう一度、みんなで「悪癖」を見直す必要がある。

 

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