6月といえば、父の日です。母の日に比べて、父の日を知らないひと、プレゼントを贈らないひとが多いという、ネガティブな印象がつきまとうのが父の日です。
どうして、母の日に比べて父の日は軽くみられてしまうのでしょうか。ママに比べてパパが、子どもたちから嫌われているからなのでしょうか。
父の日を直前に、娘であるあなたとパパとの関係の意外な事実を、以前『Menjoy!』で紹介した大学研究の結果から、3つまとめてお届けしたいとおもいます。
■1:なぜ娘は父親を嫌うのか
岩崎かおり氏が発表した「父親に対する娘の嫌悪感についての研究」によれば、両親のことを仲が良いとみなしていない女性、父親と会話をしない女性、父親と挨拶をしない女性ほど、父親のことを不潔だとおもい、また父親と接触したくないと考えていることがあきらかになっています。
つまり、“両親の仲の良さ”や“父親との会話や挨拶の頻度”によって、娘の父親への嫌悪が影響されていたのです。
父親との会話や挨拶の頻度というのは、なんとなく想像がつきますが、両親の仲の良さという“母親が父親をどうおもっているのか”が娘の父親に対する嫌悪を決めているというのは、意外かもしれませんね。
■2:父親が厳しいと自信がもてない
春日由美氏が発表した「父娘関係と女子青年のSelf-Esteem」によれば、父親に対して怖い、厳しい、頑固、近寄りがたいというイメージをもっていると、その娘は、自分に自信がもてないそうです。
反対に、自分は父親の役に立っている、頼りにされているというイメージをもっていると、その娘は自分に自信をもてるということがあきらかになりました。
つまり、娘が父親に対して壁のようなものを感じたり、父親の融通のなさを感じたりしていると、自分はダメな人間なんだとおもってしまい、父親から信頼され、頼りにされていると感じていると、自分への好意や満足感が高まり、結果として自分に自信をもつことができるのです。
■3:父親がただ厳しいだけだと娘はふしだらになる
さらに、春日氏が発表した「父娘関係と女性の恋愛・性への態度との関連」によれば、父親が厳しくなく、愛情があり、家の中心的な存在であるとき、もっとも娘が性に対して節度ある態度をもつそうです。
反対に、父親が厳しくなく、娘との情緒的なつながりが薄いときや、ただ厳しいだけのときに、娘の性に対する節度は弱くなるということがあきらかになりました。
つまり、娘が、愛され大事にされているのだと感じることが、性への態度を決めていたのです。
う~ん、パパと娘の関係って、やっぱり複雑なのですね。ですが、父の日をよい機会として、少しお父さんのことを考えてみてはいかがでしょうか。
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【参考】
※ 父親に対する娘の嫌悪感についての研究 – 神戸女学院大学人間科学部人間科学科 岩崎かおり