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2014年06月08日 14:47 JST
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【コラム 山口一臣】栃木小1女児殺害事件の犯人が陥った「小児性愛の世界」(上)
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【コラム 山口一臣】栃木小1女児殺害事件の犯人が陥った「小児性愛の世界」(下)
2014年06月07日 10:17 JST
【6月7日、さくらフィナンシャルニュース=東京】 ●幼児体型のダッチワイフ ペドフィリア男性についての調査や統計は日本では皆無に近いので、全体像ははっきりしない。た... 続きを読む
【コラム 山口三尊】MBO価格は解散価値を下回れるのか
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【6月6日、さくらフィナンシャルニュース=東京】 最近、MBO価格(完全子会社化を含む)が解散価値を下回れるかどうかが争点となることが多いです。 下回ることが出来る、... 続きを読む
【コラム 黒薮哲哉】1966年の袴田事件にみる読売記事を検証する、逮捕まえから実名報道「従業員『袴田』逮捕へ」 警察情報が裏目に(上)
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【6月5日、さくらフィナンシャルニュース=東京】 袴田巌氏が殺人で逮捕された事件の新聞報道を検証してみると、記者クラブや「サツまわり」を通じて、警察から得た話をもとに記事を書... 続きを読む
【コラム 山口一臣】栃木小1女児殺害事件の犯人が陥った「小児性愛の世界」(下)
2014年06月07日 10:17 JST
【6月7日、さくらフィナンシャルニュース=東京】
●幼児体型のダッチワイフ
ペドフィリア男性についての調査や統計は日本では皆無に近いので、全体像ははっきりしない。ただ、ネット上にはこうした性嗜好者を対象としたサイトがあったり、都内のダッチワイフ専門店では一体数十万円もするシリコン製で身長140センチの幼児体型の商品が年間数百体も売れる実態がある。
一般人にはおぞましい話だと思うが、こうした現実と向き合わない限り、類似犯罪の防止にはつながらない。
今回、有希さん殺害事件で逮捕された勝又拓哉容疑者(32)に関する情報に初めて接したときも、「やっぱり、またか」という印象を持った。自宅から押収されたパソコンには、少女のわいせつな動画や猟奇的な画像が残されていたという。
また、一部報道によると勝又容疑者のアカウントと見られるツイッターには〈ランドセルはよ?? 実装はよ! スク水+ランドセル、最強な組み合わせ?? 実装したら本気出す!〉といった書き込みがあったという(「スク水」とは、いうまでもないがスクール水着のことである)。
もしこれが事実なら、勝又容疑者もまたペドフィリアだった可能性が高い。
ペドフィリア男性による事件には、驚くほどの共通性がある。報道によると、勝又容疑者は「わいせつ目的」で連れ去ったことを認め、「騒がれそうになったので殺した」と供述しているという。最悪の事態を招いたきっかけの多くが、この「騒がれたから」というものだ。 もし騒がれなかったら、ずっとそばに置いておきたいという気持ちがあるらしい。
●殺してでもセックスしたい
有希さんの事件の約1年前には奈良県でやはり小学1年生の女児が新聞販売店店員(当時36)に連れ去られ、殺害される事件があった。犯人は未成年者に対する強制わいせつの前科があり、この小1女児殺害事件で死刑判決を受け、すでに刑は執行されている。その犯人の「精神状態鑑定書」から、犯人と鑑定人(大学教授)とのやりとりを引用しよう。
鑑定人「(女児に)触るだけではおさまらないの?」
犯人「はい」
鑑定人「殺してでもセックスしたい、体を自由にしたかったのか?」
犯人「できることなら殺したくないが、一緒にそばに置くには仕方ない」
さらに、その年(2004年)の3月にも群馬県高崎市で、やはり小学1年生の女児が県営住宅の同じ階に住む男(当時26)に部屋に連れ込まれ、殺された。きっかけは「いたずらしようとしたら、騒がれたから」だった。
では、もし騒がなかったらどうなるのか。2000年2月に新潟県柏崎市で発覚した少女監禁事件が示唆的だ。連れ去られた当時9歳だった少女が9年2カ月にも渡って男(連れ去り当時28)に監禁されていたという驚くべき事件だったが、救出された少女は後に「大声を出したら男に刺されると思った」と語っている。
いずれにせよ、被疑者少女にはまったく、何の落ち度もない。勝又容疑者の逮捕を伝える報道では、「犯人は絶対に許せない」「こうした事件は2度と起こしてはいけない」とか「地域では一日も早く子どもたちが笑って遊び回る日が戻ることを心待ちにしている」といった陳腐な言葉が耳についた。だが、そんなコメントをすることに何の意味もないのである。
●小児性愛は後天的な嗜好
大切なのは、まず、小児性愛を「後天的な嗜好」であり「一種の心の病」ととらえることではないかと思う。いずれの事件も、加害者の育成経歴が大きく影響している。共通するキーワードは「父親の不在」と「引きこもり」だ。そこにヒントが隠れている可能性があるかもしれない。
新潟少女監禁事件の犯人は幼い頃に父親を亡くし、高校卒業後に就職するが、上司に一回怒られただけで辞めてしまい、以後、母親に暴力を振るいながら引きこもっていた。奈良事件の犯人は、小さい頃から父親の暴力を受け、母親は10歳のときに亡くなった。
高崎事件の犯人は中3で両親が離婚し、父親は行方知れず。母親と2人暮らしをしていたが、母親の恋人の存在を知り「おとなの女は汚れている」と思うようになったという。
今回、逮捕された勝又容疑者もまた、父親の影は薄く、母子密着型だ。しかも台湾生まれで、幼い頃は日本語がうまくできなかったというハンディもあったようだ。こうした育成経歴は本人にはどうにもならない部分でもある。
幼女に対する性犯罪は再犯率が高いとも指摘される。ここに紹介したケースでも、新潟、奈良の事件の犯人は類似犯罪の前科があった。諸外国では、性犯罪で服役していた人が社会復帰した後のフォローや監視態勢ができていたり、治療はもちろん、幼稚園や小学校に近づけないなどの措置が取られているところも少なくない。
性的嗜好をなくすことは難しいが、犯罪に至るプロセスを回避し、再犯を防ぐ可能性はあるという考えだ。
残念ながら、日本ではこうした対応が圧倒的に遅れている。加えて、日本の司法制度では強盗や傷害などの物理的、肉体的な損害を与えた場合に比べると、女児へのわいせつ行為や誘拐ように、人格を深く傷つける犯罪に対しては刑が軽い傾向もある。
対策は単純ではない。ただ、ペドフィリアを単なる“異常者”として非難したり、排除しても何ら根本的な解決にならないことは間違いない。「無策」は犯罪への加担と同じだ。いまこそ、社会全体の問題としてとらえ、犯罪化を未然に防ぐ装置の構築や、専門的な治療?更生プログラム等の準備を進めるべきではないか。【了】
やまぐち・かずおみ/ジャーナリスト
1961年東京生まれ。ゴルフダイジェスト社を経て89年に大手新聞社の出版部門へ中途入社。週刊誌の記者として9.11テロを、編集長として3.11大震災を経験する。週刊誌記者歴3誌合計27年。この間、東京地検から呼び出しを食らったり、総理大臣秘書から訴えられたり、夕刊紙に叩かれたりと、波瀾万丈の日々を送る。テレビやラジオのコメンテーターも。2011年4月にヤクザな週刊誌屋稼業から足を洗い、カタギの会社員になるハズだったが……。