■ぶらり
原爆ドームは1915年に広島県物産陳列館として完工(原爆投下時には県産業奨励館)。チェコの建築家の設計による斬新なモダン建築で、絵はがきにも描かれる、広島人自慢の人気スポットだった。一部鉄骨のれんが造り3階建て。上空で原子爆弾が爆発。上部のドームには銅板の屋根がついていたが、原爆の高熱で一瞬にして溶けたという。遠くから見ると円形に見えるドームは、組み立てが難しい楕円(だえん)形だった。戦後、取り壊しも検討されたが、広島市議会が保存を決議。何度もの修復を経て、1996年、世界遺産に登録された。
川をはさんで、原爆ドームの対岸に広がる平和記念公園。園内には、27万人を超える原爆死没者の名簿が収められている原爆死没者慰霊碑=写真1枚目=や、被爆の惨状を資料や写真で展示する広島平和記念資料館、やはり被爆した建築レストハウス=写真2枚目=などもある。