インターネットでの集客は、成功すれば圧倒的なコストパフォーマンスが得られる集客方法です。
それゆえ年々競争率が高まっており、しっかりお金や時間や労力を投下しないと成果を得ることが難しくもなっています。
そんなネットを使った集客方法ですが、それぞれの手法ごとに特徴があります。向き不向きに合わせて手法を選んでいくことがポイントになります。
今回は、ネット集客でどのような方法があるのかと、それらの特徴について解説します。
はじめに:ネット集客の経路は大きく5つ
インターネットを使った集客の方法は無数にありますが、経路は大きくまとめると以下の5つに分類できます。
- 検索エンジン
- 外部サイト
- ソーシャルメディア
- 直接進入
- その他
それぞれの経路ごとにユーザーの特性は異なり、媒体ごとにも違ってきます。
各集客方法と媒体の特性を把握し、自分のサイトに最適な方法を実践していきましょう。
1. 検索エンジンからの集客
検索エンジンからの集客は、GoogleやYahoo!、Bingなどの検索エンジンを活用した集客方法です。
インターネット企業の多くは、実質検索エンジンの集客があって成り立っているビジネスモデルも多く、重要な集客手段です。
検索エンジンから集客を行う方法としては、以下が上げられます。
1-1.検索エンジン最適化(SEO)
SEOは、GoogleやYahooなどの検索エンジンにサイトを上位表示するための活動です。
SEOは無料で行う事ができ、上位表示できれば継続的にアクセスを得る事ができます。反対に、上位表示をするには良質なコンテンツや自然な被リンクを用意する必要があり、成果が上がるまで約数ヶ月の期間を要します。
| 活用媒体 | Google、Yahoo!、Bingなど |
| 費用 | 無料〜 |
| 期間 | 中期〜長期 |
1-2. リスティング広告
リスティング広告は、GoogleやYahooなどの検索エンジンでキーワードを入力して検索した際に、その検索結果ページ(キーワード)と連動して表示される広告です。
検索行動は購買プロセスの直前でなされる事も多いため、キーワードによっては購買意欲が非常に高い顧客を狙い撃ちできる点がメリットです。
反対に、1クリックの単価が高く競争も激しい事から、きめ細やかな運用や、競合と比較して負けない広告ページが用意できるかがポイントになります。
| 活用媒体 | Google AdWords、Yahoo!スポンサードサーチ |
| 費用 | 有料 |
| 期間 | 短期 |
1-3. ブログ
ブログでは、ユーザーの役に立つ情報を発信して検索エンジンから流入を得たり、自サイトの最新情報を発信して顧客とのエンゲージメントを強化するために用いられます。
ユーザーの役に立つ情報を継続的に発信していくことや、文章作成、SEOなどの知識があると効果を発揮しやすい集客方法です。
| 活用媒体 | WordPress、Movable Type、アメーバブログ |
| 費用 | 無料〜 |
| 期間 | 長期 |
参考:ブログアクセスの劇的アップを実現するために必ず読むべき記事7選
1-4. オウンドメディア
オウンドメディアは、自社の見込み客にとって役に立つ情報を発信する自社保有型のメディアです。
ブログもオウンドメディアの一部ですが、ブランディングや発信する内容、サイト構造などが、より企業サイトと切り分けられている事が多いように感じます。
リスティング広告の単価高騰や、検索エンジンのコンテンツ解析技術の発達、ソーシャルメディアの普及などにより、SEOやソーシャルメディアからの自然集客方法として注目されている集客手法です。
| 活用媒体 | WordPress、Movable Typeなど |
| 費用 | 無料〜 |
| 期間 | 長期 |
参考:自社サイトをメディア化し、1年で100万PVにして分かった失敗と成功のまとめ。
1-5. サテライトサイト
サテライトサイトはメインサイトでカバーしきれないユーザー層に向けて、サブドメインなどを用いて別サイトのような見せ方で集客を行うための方法です。
例えば求人サイトでは、アパレル業界とIT業界など、業界によってユーザー層やSEOで狙いたいキーワードも異なります。そのため、アパレルのサテライトサイトとITのサテライトサイトに切り分けることで、本体の総合サイトでカバーしきれなかったキーワードを対策することができ、ユーザーの利便性も向上することができます。
| 活用媒体 | - |
| 費用 | 無料〜 |
| 期間 | 中期〜長期 |
2. 外部サイトからの集客
インターネット上には様々なWebサイトやブログが存在しますが、外部サイトから自社サイトへ集客する方法があります。
自社の見込み客が利用しているWebサイトを中心に、導線を作ったり広告を掲載していき自サイトへ誘導します。
外部サイトからの主要な集客方法では以下のものがあります。
2-1. データベースサイトへの登録
データベース系サイトは、特定の分野に特化して情報を整理・分類し、検索することができるサービスです。
例えば、店舗ではGoogleプレイスやYahooロコ プレイス、飲食店なら食べログ、求人ではIndeedなどがあげられます。
多くのデータベースサイトは無料で基本的な情報を登録することができるため、事業内容に合ったデータベースサービスを探して登録しましょう。
| 活用媒体 | Googleプレイス、Yahoo!ロコ プレイス、ジモティー、食べログ、アイミツなど |
| 費用 | 無料〜 |
| 期間 | 短期〜中期 |
2-2. プレスリリース配信
プレスリリースは、自社のお知らせをメディアへ告知する手段です。
プレスリリースサイトを使えば無料から配信を行うことができ、内容次第では大手メディアへ取り上げてもらえる可能性もあります。新しいサービスをリリースした時などに活用できる方法です。
| 活用媒体 | ValuePress、PR TIMESなど |
| 費用 | 無料〜 |
| 期間 | 短期 |
2-3. 外部サイトへの寄稿
外部サイトやブログの中には、積極的に寄稿を募集しているサイトがあります。
自サイトに類似した分野のサイト・ブログに寄稿をすることで、該当サイトのユーザーを自サイトへ誘引することが可能です。
もし寄稿を募集していなくても、記事の内容次第では取り扱ってくれる可能性もあるので、掲載したいサイトがあればコンタクトを取ってみましょう。
特に、アクセス数の少ないサイトや立ち上げ初期のサイトは、外部サイトへの寄稿は有効な手段になります。
| 活用媒体 | 寄稿・コメントを募集しているサイト、ブログなど |
| 費用 | 無料 |
| 期間 | 短期 |
2-4. ユーザー投稿型Webサービスの活用
ユーザー投稿型のWebサービス(キュレーションサイト、Q&Aサイトなど)を利用して事業の宣伝やサイトへの誘引を行うことができます。
国内大手メディアのNAVERまとめやOKWaveなどはアクティブユーザー数が多く、それ以外でも自社の業界にマッチした専門Webサービスを探してみましょう。
基本的に削除されることはないため、一度作り込めばある程度の期間は継続的に集客を行ってくれるコンテンツに成りうる可能性もあります。
| 活用媒体 | NAVERまとめ、OKWaveなど |
| 費用 | 無料 |
| 期間 | 短期 |
2-5. RSS・クリップ・ブックマークボタンの設置
ユーザーに再度訪問してもらうための集客方法として、RSS配信やクリップ・ブックマーク系サービスの活用があります。継続的に更新性のあるサイトの場合は特に効果的です。
設置方法は各サービスが提供しているJavaScriptを自サイトへ埋め込む形が一般的です。主要なサービスはfeedly、Evernote、Pokect、はてなブックマークがあげられます。
| 活用媒体 | feedly、Evernote、はてなブックマーク、Pokectなど |
| 費用 | 無料 |
| 期間 | 短期〜長期 |
2-6. アフィリエイト広告
アフィリエイト広告は、発生した成果に応じて広告費が発生する成果報酬型広告です。
アフィリエイトサービスプロバイダー(ASP)に登録しているパートナーサイトに向けて成果報酬条件を設定して広告を入稿し、パートナーサイトは条件が良ければ掲載を行います。
設置された広告を通して発生した成果件数に応じて費用が発生します。
人気のあるパートナーサイトを集めるには時間や費用を要する場合もありますが、費用対効果を担保しやすい点が魅力の一つです。
| 活用媒体 | a8.net、バリューコマースなど |
| 費用 | 有料 |
| 期間 | 中期〜長期 |
2-7. アドネットワーク広告
アドネットワーク広告は、多数のWebサイトやブログを集めて形成されたネットワークへ広告を配信する手法です。
広告を出稿する際は、広告ネットワークを提供する事業者から行います。アドネットワークは多くのWebサイトやブログを媒体化しているため、大量のリーチを確保することが可能です。
また、多くのアドネットワーク事業者では多種多様なサイトをカテゴリー分けしていて、カテゴリーごとやプレースメント(Webサイトなど)ごとに広告を配信することが可能です。
| 活用媒体 | i-mobile、マイクロアドなど |
| 費用 | 有料 |
| 期間 | 短期 |
2-8. DSP広告
DSP広告は、広告主側の広告効果の最大化を支援するプラットフォーム(ツール)です。
広告主が予算、サイト情報、配信設定、目標設定、クリエイティブなどを登録すると、登録された条件に従ってDSPの管理するネットワーク(アドネットワーク、SSP、アドエクスチェンジ等)で広告枠を自動的に買い付け、配信を行ってくれます。
アドネットワークと大きく違う点は、インプレッション課金の事業者が多い点や、DSP事業者独自が開発した広告効果を自動的に最適化するアルゴリズムを搭載している点などがあります。
| 活用媒体 | MicroAd BLADE、FreakOutなど |
| 費用 | 有料 |
| 期間 | 短期 |
2-9. 動画広告
Webサイトの広告枠で、テレビCMのように一定時間動画を表示する広告手法です。
映像の配信中や、配信が終わったあとに広告主のWebサイトへ誘導します。
動画の制作が必要にはなりますが、画像や文章では伝える事ができないリッチな訴求が行える点が特徴です。
また、低費用から出稿を行えるYouTube向け広告のTrueViewが登場したことにより、注目を集めている集客方法です。
| 活用媒体 | TrueViewなど |
| 費用 | 有料 |
| 期間 | 短期 |
2-10. 純広告(バナー広告)
純広告(バナー広告)は、特定のWebサイトに画像やFLASHを用いて表示する広告です。
インターネット登場初期からスタンダードになっている広告手法です。今では多くのサイトがアドネットワークをはじめとするアドテクノロジーを導入していますが、良質なユーザーセグメントがされている専門サイトなどは、引き続き純広告を使用しているサイトも多く存在します。
| 活用媒体 | - |
| 費用 | 有料 |
| 期間 | 短期 |
2-11. 記事広告
記事広告は、第三者目線で作られた読み物コンテンツによって消費者へ訴求する広告手法です。
通常のバナー広告などと比較すると、記事広告は出稿するサイトの実際のコンテンツであるかのように掲載されるため、信頼性や訴求力が高いことが特徴です。
また、読み物であるため見込み客に十分な情報を与えた状態で自サイトへ誘引することが可能です。
| 活用媒体 | - |
| 費用 | 有料 |
| 期間 | 短期 |
2-12. メール広告
メール広告は、電子メールに掲載される広告です。
ユーザーのメールアドレスを所有している媒体が取り扱っています。年齢・性別や興味関心などのセグメントからユーザーを絞り込んで配信ができるターゲティング型や、媒体が発行するメールマガジンに数行程度の広告を挿入するメールマガジン型などがあります。
| 活用媒体 | - |
| 費用 | 有料 |
| 期間 | 短期 |
3. ソーシャルメディアからの集客
Facebook、Twitter、Google+をはじめとするソーシャルメディア。
消費者が自身のメディアを持ち、活用するようになった今、ソーシャルメディアからの集客が重要になっています。
ここでは、ソーシャルメディアを活用した主な集客方法を解説します。
3-1. ソーシャルメディアの運用
ソーシャルメディア運用は、facebookページやTwitterアカウント、YouTubeページなどを通じて、顧客や見込み客とのエンゲージメントを図ったり、情報を拡散させて集客を行うマーケティング手法です。
後述するソーシャルメディア広告やインフルエンサー広告と組み合わせる事で、効率的に自社のファンを集客していく事もできます。
ソーシャルメディアの運用は地道な作業となりますが、ユーザーの情報収集手段がメールやRSSからソーシャルメディアへ移行しているため、見逃す事はできない集客方法です。
| 活用媒体 | facebook、Twitter、Google+など |
| 費用 | 無料 |
| 期間 | 長期 |
参考:【保存版】これで改善!あなたのFacebookページ運用を見直し&リーチを格段に伸ばすウォール運用まとめ!15の厳選TIPS集
3-2. ソーシャルボタン・ページの設置
ソーシャルメディアサービスには、情報の拡散を促すためのシェアボタンを提供するサービスがほとんどです。
サイト上の目立つ箇所にシェアボタンを設置し、ソーシャルメディアでの拡散を促しましょう。
また、ソーシャルメディアアカウントへのファンを増やす為のフォローボタンも合わせて設置すると効果的です。
| 活用媒体 | facebook、Twitter、Google+など |
| 費用 | 無料 |
| 期間 | 短期 |
3-3. ソーシャルメディア広告
ソーシャルメディア広告は、facebookやTwitterなどのソーシャルメディアに向けて、情報を広める仕組みを持った広告手法です。
話題性やインパクトのある内容でバズやバイラルを引き起こしたり、自社のソーシャルメディアのファンを効率的に増やすことができます。
ソーシャルメディア広告は拡散されれば圧倒的な費用対効果を実現することも可能なため、拡散されやすいコンテンツとセットで行うことがポイントです。
| 活用媒体 | Facebook広告、Twitterプロモ商品など |
| 費用 | 有料 |
| 期間 | 短期 |
参考:これでばっちり!Facebook広告の種類と特徴・出稿方法・ポイントまとめ!!
3-4. インフルエンサー広告
インフルエンサー広告は、ブログやソーシャルメディア上でのインフルエンサー(影響力者)が発信する口コミなどの情報を広告にした手法です。
インターネット上に情報があふれている今、広告を押し付けてもユーザーが見る事は無くなってきています。
反対に、インターネット上の口コミは通常インフルエンサーから広まっていく性質があるため、インフルエンサーに取り上げられるとその分野では破壊的な威力を発揮します。
人気のあるインフルエンサーほど料金は高く、「取り上げる商品が良いものなのか」も問われます。
| 活用媒体 | アジャイルメディアネットワーク、トレンダーズ、サイバーバズなど |
| 費用 | 有料 |
| 期間 | 短期 |
4. 直接進入からの集客
直接進入は、その名の通り自分のWebサイトへ直接ユーザーがアクセスしてくることをさします。
主にオフラインでの口コミや、ブラウザのブックマークなどが上げられます。
直接進入はエンゲージメントが高いユーザーが多いため、しっかりコンバージョンまで結びつけていきたいものです。
直接進入経由でユーザーを増やす方法としては以下があげられます。
4-1. サイト更新
ユーザーの役に立つ情報を更新していくと、先にご紹介したRSSなどを通じて再訪問を促すことができます。
ブログやオウンドメディアを構築して、更新性の高いサイトにしていくことは、SEOの面からも重要です。頻繁にサイト更新を行うようにしましょう。
| 活用媒体 | - |
| 費用 | 無料 |
| 期間 | 短期〜長期 |
4-2. メールマガジン配信
Webサイトを立ち上げたら、見込み客のメールアドレスを集めていきましょう。
見込み客に継続的に関心を持ってもらうために、メールマガジンの配信が有効です。リストを集めていくのは地道な作業になりますが、長期的には他社が追いつけない資産にも成り得ます。
| 活用媒体 | - |
| 費用 | 無料〜 |
| 期間 | 短期〜長期 |
5. その他の集客方法
主要な集客方法である「検索エンジン」「外部サイト」「ソーシャルメディア」「直接進入」の4つに当てはまらないものや、間接的に貢献するものがあります。
ここでは、その他の集客方法について解説します。
5-1. オンラインコミュティ、ネットワーキング
オンライン上でのコミュニティ、ネットワーキングは、ソーシャルメディアのグループやミートアップ系のサービスが該当します。通常は特定の分野に興味感心のある人達で構成され、情報交換やネットワーキングに活用されています。
集客の面では、BtoBであれば直接のクライアントを見つけられる可能性がありますし、BtoC向けならインフルエンサーとのコネクション構築に活用できます。
深い関係値を築くには、オフラインでの集まりにも参加することがポイントです。
| 活用媒体 | DoorKeeper、ATNDなど |
| 費用 | 無料 |
| 期間 | 中期〜長期 |
5-2. スマートフォンアプリ対策
検索エンジンやYouTubeなどに次いで、スマートフォンアプリのマーケットもユーザーには頻繁に活用されています。
Androidアプリは、WebView機能のみであれば簡単に制作をしてGooglePLAYに公開することができますので、アプリストア最適化(ASO)によって集客を行うことができます。
| 活用媒体 | iPhoneアプリ、Androidアプリなど |
| 費用 | 有料 |
| 期間 | 短期〜中期 |
終わりに
インターネットでの集客は、ビジネスモデルや成長フェーズなどによって、相性の良い手法が異なります。優先度を見極めて取り組んでいくことが、成果をあげる近道です。
サイト運営でコンバージョンを最大化するには、インターネットを使って集客をすると同時に、サイト内部の改善も行っていく必要があります。サイト運営については、こちらでノウハウ記事をまとめていますのでご活用ください。
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