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美樹さやか


登録日 :2011/02/18(金) 04:45:05
更新日 : 2014/06/04 Wed 09:25:37
所要時間 :約 6 分で読めます


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後悔なんてあるわけない
わたし今、最高に幸せだよ


みき さやか

魔法少女まどか☆マギカ』の登場人物。
CV:喜多村英梨
専用BGMは「Conturbatio」。


まどか仁美とは親友同士、かつクラスメイトでもある。
控えめな性格のまどかとは逆に、明るく活発で常に前向きな元気娘。
劇場版のOPによるとまどかとは小学校入学前後からの付き合いの幼馴染。
強い正義感や行動力も持つ反面、思い込みが強い意地っ張りで、悩みを内側に溜め込みやすいところもある。
メインキャラの中では一番背が高く、胸もマミに次いで大きい。

幼なじみの少年ヴァイオリニスト、上条恭介に恋をしている。
彼が事故で入院した際には彼を元気づけようと、クラシックのCDを土産に頻繁に見舞いに訪れていた
(CD聞いて泣いてるのに何考えてんだよ…)。

まどかと共に魔女の結界に迷い込んだところを巴マミに救われ、魔法少女に憧れるようになる。
一方、暁美ほむらに対しては、彼女がキュゥべえを襲うところを目撃したことに始まり、
魔法少女達が互いに対立している現状を知ったことや彼女がマミを見殺しにしたという誤解
(ほむらはマミとの仲違いが原因で拘束されていたのだが、さやかは事情を知らない)などの理由から快く思っていない。

佐倉杏子と並ぶ物型中盤の中心人物。
メインライターの虚淵玄は本編放映時に彼女を「もう一人の主人公と言える存在」と評しており、
実際4〜9話は彼女と佐倉杏子、二人の物語と言っても過言ではない。


★作中での活躍
さやかもまどかと共にキュゥべえから契約を持ち掛けられるが、命を懸けてまで叶えたい願いが思い当たらず、
マミにも「何のために望みを叶えたいのかを自覚しなければ後悔することになる(意訳)」と諭され、
なおかつ追い討ちをかけるようにマミの戦死を目の当たりにし、魔法少女になることをためらっていた。

だが、事故の後遺症で麻痺した左手は治らないと医師に通告された恭介の苦しむ姿を黙って見ていられなかったさやかは
「恭介の左手を治すこと」を願ってキュゥべえと契約したのだった。

変身後はマントを羽織った、ファンタジー作品の剣士のような衣装を纏い、青いソウルジェムが腹部(へその辺り)に
装着される。また、(映像ソフト化で完成した)変身シーンでは五線譜を模した魔法陣など、
恭介の存在を意識した描写が存在する。
なお、見滝原の魔法少女の中では変身後の露出度(特に胸元)が最も高い。

能力的には移動速度・加速力に優れ、戦闘ではサーベル(蒼樹うめのイラストや漫画版では両刃の西洋剣)を武器に、
目に止まらぬ速さで敵に斬り掛かる。
マミの戦い方を倣ったのか、複数の剣を召喚・投擲したことも……誰だ、無限の剣製とか言ったのは!
また、サーベルには設定上を刃身の射出する事ができ、さりげなく4話で使用している。
加えて、『癒しの願い』(キュゥべえ談)で魔法少女になったために自己回復能力を持ち、致命傷でなければ
瞬時に治癒するほどの回復速度を誇る。
本編では習得する機会がなかったが経験次第では他者の治療に応用する事も可能で、TDSでは杏子のアドバイスにより
実際に習得している。


初陣でハコの魔女「H.N.Elly」を倒し、「魔女の口づけ」による集団自殺を防ぎ、
捕らわれたまどかを救った事を皮切りに魔法少女としての活動を開始する。

尊敬するマミの影響もあったのか、さやかは魔法を私利私欲のために使うことに否定的で、
「魔女と同じように人を傷つけるなら、相手が同じ魔法少女であっても戦うべきだ」と考えたこともあった。
そのため、一般人を魔女や使い魔の餌にしてグリーフシードを得ようとした杏子と対立し、
彼女に襲われたこともあった(ほむらの介入で事なきを得たが)。

ただ、彼女自身も内心では不安だったらしく、心配したまどかが随伴を申し出たときは嬉しそうに了承していた
(まどかが側にいれば自分も無茶をしないだろうとも考えたらしい)。尤も実際は無茶をしたが。


※この先、ネタバレあり




さやかと杏子の2度目の対決の際、二人の戦いを止めようとしたまどかはさやかのソウルジェムを奪い、
トラックの荷台に投げ捨てた。
これが原因でさやかは一回死んでしまい、キュゥべえの口からはこれまで語られなかった、
魔法少女の魂は契約時に肉体と分離され、ソウルジェムに加工されるという衝撃の事実が明かされた。
ほむらがソウルジェムを回収したことでさやかは蘇生し、事の流れを知った彼女は怒り心頭でキュゥべえを問い詰めたが、
逆にソウルジェムを通して苦痛を与えられる。

……変態キュゥべぇめ。

激痛に悶え苦しむさやかに対し、キュゥべえは「負傷による痛みを抑えるための感覚の調整」
「ソウルジェムが無事な限り何度でも修復可能な肉体」など、魂の加工がいかに戦闘に有益かを語るだけだった。

自分が人間と違う身体になったことを実感させられたさやかは意気消沈してしまうが、
そんな彼女の下を敵対していたはずの杏子が訪れる。
自分なりに正義を貫こうとするさやかの姿に駆け出しの頃の自分を思い出し、放っておけなくなったのだ。
杏子は、父の説いた教えを人々に聞いてほしくて結んだ契約が結果的に家族を破滅させた過去を語り、
他人のために魔法を使ってはいけないとさやかに告げる。

だが、さやかは杏子の気持ちを知ったうえであえて彼女の誘いを断り、私利私欲のために魔法を使わないと改めて決心する。

その後、周囲に辛い気持ちを悟らせまいと思ったのか、まどか達の前では以前と同じように
明るく振る舞ってみせたさやかだが、仁美も自分と同じく恭介を想っていたことを知り、
さらに仁美本人から恋のライバルとして戦いを挑まれたことで状況は一変する。

人の身体を失った自分が恭介と結ばれるはずがないと思い、さやかはやり場のない悔しさと深い悲しみを抱え込む。
一度はまどかに自分の心中を吐露して吹っ切れたように見えたが…


\グシャッ/\ザクッ/\ブシュッ/


「アハハ…本当だ!その気になれば痛みなんて…アハハハハ!!完全に消しちゃえるんだ!!!」


「自分は普通の人間ではない」という事実を改めて突き付けられ自暴自棄になったさやかは、
影の魔女「ElsaMaria」に痛覚を遮断した状態で突撃するという危険な戦法で挑み惨殺してしまう。
さやかの変貌にまどかや杏子は不安を抱くが、心が荒んでしまった彼女は心配するまどかを振り払って姿を消してしまう。

その後、仁美が恭介と付き合い初めたことへの嫉妬と悲しみ、心配してくれたまどかを罵倒した自分への自己嫌悪などから、
さやかの心の中に呪いが沸き始めた。
そして、醜い世界を目の当たりにして怒った瞬間、
同時に「自分も『恭介と結ばれること』を見返りとして望んでいた」と自覚してしまい、
唯一の心の支えだった「自分のために魔法を使わない正義の味方になる」という目標さえも見失う。
「人間としての日常」と「魔法少女としての夢」の両方を失った彼女の心は絶望に呑まれ、
やっとのことで杏子が探し出した頃にはソウルジェムも完全に濁り…


「あたしって、ほんとバカ」


穢れに満ちたソウルジェムは、さやかの悲しみや苦しみが弾けるのと呼応するかのようにグリーフシードと化し、
魔女『Oktavia von Seckendorff』を生み出した…。



★他の世界にて
第10話・外伝作品・ドラマCDなどの時系列が特殊な作品では、何人もの「別の時間軸のさやか」が登場している。

諸事情でほむらと仲違いした末に魔女になってしまったり、
長年の入院が原因で授業に遅れてしまったほむらを心配して勉強会に誘ったり、
織莉子と戦うほむらを助けようとしたまどかに協力したり、彼女が持つ様々な側面を見ることができる。

また、「ある願い」によって魔女が存在しない世界では、魔獣と相討ちになった後、
迎えに来たまどかと共に音楽界に復帰した恭介の演奏を見届け、安らかに消えていった。


『叛逆の物語』ではまどかたちと共に『ナイトメア』を倒す魔法少女として登場。

その正体は「ある願い」によって魔法少女が魔女となる前にその魂を救済する『円環の理』の使者であり、魔女化寸前のほむらを救うために
彼女の精神世界に入り込み、もう一人の使者と共に彼女の魔女化を食い止めようとしていた。

終盤、『円環の理』を観測し、支配しようとするインキュベーターの企みを阻止するために自ら魔女化したほむらを救うために正体を明かす。
正体を知り、ここから抜け出せばもう会えなくなることを察しつつ、さやかと共闘する杏子とのやり取りはちょっと涙腺に来るものがある。

なんとかまどかによってほむらの心は救済され、『円環の理』の使者として現実世界にも現れ、ほむらの救済を見届けようとするさやかだったが、
そこでほむらが『円環の理』からまどかを引き剥がし、結果的にその力を自分のものとしたことでさやかも『円環の理』から引き剥がされてしまう。

悪魔を自称するほむらに対し、その行動を非難するさやか。しかし『円環の理』から離れてしまったさやかは魔女としての力やそれまでの記憶を失い、
ほむらの再構築した世界でただの『美樹さやか』として生きることとなった。





追記も、修正も、あるんだよ!


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