栃木女児殺害:ゴミ集積所にランドセル…事件直後に情報

毎日新聞 2014年06月08日 07時20分

吉田有希ちゃんの所持品の特徴を示したチラシの一部。赤いランドセルにはミッキーマウスのキーホルダーがあった
吉田有希ちゃんの所持品の特徴を示したチラシの一部。赤いランドセルにはミッキーマウスのキーホルダーがあった

 栃木県日光市(旧今市市)の小学1年生、吉田有希ちゃん(当時7歳)が2005年12月に殺害された事件で、勝又拓哉容疑者(32)=殺人容疑で逮捕=が当時住んでいた同県鹿沼市内のゴミ集積所に、事件直後、有希ちゃんの所持品と特徴が一致するランドセルと靴が捨てられていたことが分かった。勝又容疑者は「衣類やランドセルは自宅のゴミを出す時に一緒に捨てた」と供述しており、栃木・茨城両県警の合同捜査本部は証拠隠滅を図った可能性があるとみている。

 ゴミ集積所は、勝又容疑者が当時住んでいたアパートから約700メートル離れている。幹線道路から外れた住宅街近くにある。住民の女性(67)によると、有希ちゃんの遺体が茨城県内で見つかった05年12月2日の朝か翌3日朝、分別ルールを守っていない不審なビニール袋があるのに気付いた。中を見ると、ミッキーマウスのキーホルダーが付いた赤いランドセルと、人気キャラクター「とっとこハム太郎」の柄のピンク色の靴があったという。

 捜査本部が数日後に公開した有希ちゃんの所持品と特徴が一致しており、女性は家族を通じて栃木県警今市署に通報したが、ランドセルなどはゴミとして回収され、処分されたとみられる。

 捜査関係者は「当時は『ランドセルが捨てられていた』という情報が複数寄せられていた」と話すが、捜査本部は最近になって、この女性や付近住民に当時のゴミ集積所の状況を改めて確認するなど、詳しく調べている。【加藤佑輔、長田舞子】

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