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面積の90%が山林という、平成17年に士別市と合併した朝日町地区で、『朝日の山野草を食す』という公民館講座が開催されるというので、どんな風に下ごしらえをするのか見に行ってきました。

地元の山は、宝の山

ソウルフード、笹寿司を去年ごちそうになった朝日町地区の人たちは、自然と山に親しんで暮らしてきました。山菜を山で採取し味わうことも地域の大切な文化。人口が少なくなる中、この文化を次の世代に引き継ごうと「知恵の蔵運営委員会」の人たちが中心になって開催されたこの講座。試食用に準備されたのは、なんと17種類の山野草を使用した料理です!

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書かないと調理している方もわからなくなるほどの種類の多さ!!

この表を見て思わず、「改めて見ると、山にはこんなに食べられるものがあるんだねえ~。すごいねえ!」という声が上がります。地元の人たちにとっても、毎年食べる山野草の定番はフキ、ウド、アイヌネギといったところなのだとか。改めて地元の山を見てみると、宝の山とはまさにこのことです。

まず下ごしらえが始まったのは行者にんにく。地元ではアイヌネギの名前で親しまれています。食べごろの大きさになるまでに、なんと8年もかかるのだとか!恵みに感謝して、自分が食べられるだけいただくことが大事だなあと感じました。

sanyaso_03アイヌネギは茎の赤い部分をひとつひとつ丁寧に取っていきます。みなさんの手際のよさと、とても丁寧で美しい仕事ぶりについつい見惚れてしまいます。

一種類ずつ水でよく洗い、必要のない部分は取っていきます。天ぷらにするもの以外は、湯通しして冷水にさらし、あく抜きをします。

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湯がいて水にさらすと、食欲をそそる冴えた緑に!

若芽を天ぷらにすることが多いアマドコロ。育ちすぎたものを試しに湯がいてみたところ、茎の部分がアスパラのような味わいに!「うん。おいしい!」の声が聞こえてきます。スーパーに並んでいる野菜と違って、こちらが育ち具合に合わせて調理するというのもまた面白いなあと思いました。

そこに、朝から山菜採りに奮戦していた男性陣も公民館の調理室に手伝いにやってきました。取りだしたのはキクイモ。地元では「ブタイモ」とも呼ばれており、野良で生えるイモなのだとか。最近では健康食としても注目されているキクイモを、薄くスライスして揚げていきます。

sanyaso_05男の料理、始まります!白衣とエプロン姿が素敵です!

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揚げたてのアツアツは格別です!!

カリカリになったら塩を振って、キクイモチップスの出来上がり!試しに揚げたものを味見したのですが、甘みがあってとてもおいしい!みんなの手も止まらなくなりました。

ツクシは頭の部分と、ハカマと呼ばれる茎にある草のようなものを取り除き、茎だけを残します。細かく切ったツクシの茎は、フキ、油揚げと一緒に甘辛く煮つけます。これは明日、炊きたてごはんに混ぜ込むもの。

sanyaso_07下処理をするとずいぶんとスマートになってしまいます。

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味付けが始まると、部屋の中は、おいしいごはんのにおいでいっぱいになります。

約3時間に及んだ前日の仕込みはここで終了です。

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