そして天使が・ふ・え・て・い・く
作者:高沢テルユキ
主人公の美紗子は、三十二才の専業主婦である。
夫で同い年の政晴は、東和大学付属の救急救命センターの脳外科医である。結婚して六年目、まだ子供のいない二人は都心近郊の公団の賃貸高層マンションに住んでいた。
美紗子の高校の同級生の由香里は、とても華やかな印象を与える美人で、まだ独身であった。夫と同じ大学の医学部の付属病院に勤めている女医であり、産婦人科の研究室の助教授でもある。
ある日、政晴の担当していた患者の自殺に興味をいだいた警部が訪ねてくる。そのカルテに改竄されたあとがあるのを知って政晴も不審をいだく。
そのころ、美紗子は団地の中で主婦の飛び降り自殺を目撃し、その精神的ショックから、ノイローゼ気味になり、精神科のクリニックで精神分析を受けることになる。
数日後、美紗子のところにも警部が訪ねてくる。そして美紗子が飛び降りシーンを目撃した女性が、まさに政晴の患者であることを知らされて衝撃をうける。美紗子が、いろいろ問いただしても、政晴は、なにかを隠しているようで真実は明かしてくれなかった。
大学病院の権威のなかに隠された真実を暴き、思いもかけない犯罪と思いもかけない真犯人を浮かびあがせる推理小説である。
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