[熊本] 清酒・焼酎製造火の国酒造（株）

　明治１２年創業の清酒メーカー。看板商品「清酒美少年」の製造元、美少年酒造（株）の社名で地場トップの清酒生産量を誇り、ピークの平成８年９月期には２５億３１２５万円の売上高を計上していた。しかし、嗜好の変化などで次第に清酒需要が減退、２０年９月期の売上高は１３億４４５万円にまで落ち込み収益も悪化していた。
　また、２０年９月に事故米を不正転売していた三笠フーズ（株）（TSR企業コード:571131948、大阪市北区、平成２０年１１月破産申請）から原料米を仕入れていたことが発覚。自力再建が困難となり２１年４月１６日、熊本地裁に約１９億９００万円の負債額を抱え民事再生法の適用を申請した。
　その後、支援企業として（株）エヌ・エル・エー（TSR企業コード:870602357、福岡市博多区）ほか数社が決まり２１年１０月、火の国酒造に商号変更、経営再建を進め２５年１月、再生手続きを終結していた。しかし、この間も旧債を抱え経営は厳しかったため同年８月、エヌ・エル・エーが出資する（株）美少年（TSR企業コード:912209976、熊本県菊池市）へ事業を譲渡し、火の国酒造は今回の措置となった。