新星、王道を継ぐ者、そして物語を更新する英雄[#4 SPRING 2014]

「バンドはどんどん進化している。それでいて、相変わらず<手の届かないもの>に思いを馳せ続けてるというのも素敵」なんて具合に、今回は、東京インディーの新星や尾崎豊のような王道を引き受けるアイコン、そして多くのアーティストに影響を与えた英雄まで、J-Popシーンの進化を追います。
芸人、DJとして活躍されているダイノジ・大谷ノブ彦さんと、音楽ジャーナリストの柴那典(しば・とものり)さんの響きあうナビゲーションをお楽しみください。

これ、めっちゃいい! 何者?

「マジ!?」って慄いた!

柴那典の6曲目→「小さな巨人」ROTH BART BARON


「小さな巨人」ROTH BART BARON
2012/10/16UP 3,075play(2014/5時点)

柴那典(以下、柴) じゃあ、僕からは全く毛色の違う一曲です。最近大好きなバンドがあるんですけれど、ROTH BART BARONという東京出身の二人組。

大谷ノブ彦(以下、大谷) 知らない……。

 『ロットバルトバロンの氷河期』というアルバムが出たばかりなんですけれど、そこからのMVはまだないので、これは一つ前の作品からの曲なんですが、この『小さな巨人』という曲が素晴らしい。

大谷 これ、めっちゃいいじゃないですか! 何者ですか、これ?

 僕も全然知らなかったんですけれど、実は去年から、「森は生きている」というバンド、「吉田ヨウヘイgroup」というバンドと一緒にライヴイベントをやったりしている。

大谷 なるほど。東京インディーだ。

 そうなんです。去年に1stアルバムをリリースした森は生きているを筆頭に、今、こういう独特の音楽センスを持ったバンドがインディーシーンで脚光を浴びている。


「日々の泡沫」森は生きている

 ジャンルで言えば「チェンバーポップ」という言葉が近いと思います。大所帯で、管弦楽器が入っていて、室内楽的な雰囲気のあるポップソング。ボン・イヴェールとかフリート・フォクシーズとか、その辺りの今のアメリカのインディー・ロックの人たちと並べて語られることが多いんですけど、どうやらROTH BART BARONの二人はそこには影響を受けていない。むしろ、ジュディ・シルとか、50〜60年代のフォークソングに影響を受けているらしくて。


「Crayon Angels」Judee Sill

大谷 へえ。どこで知ったんだろう。

 まだ若いし、どうやって知ったのか謎なんですよね。で、こないだ初めてライブを観てきたんです。センスはいいけど演奏やステージはどうなんだろうって思って。

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nkg_13 二人が慄く新星ROTH BART BARON、米津玄師からの尾崎豊、BUMP OF CHICKENの進化について! [今だけ無料]新星、王道を継ぐ者、そして物語を更新…|大谷ノブ彦 @dnjbig 柴那典 @shiba710 https://t.co/aHQhlskAY9 #fb 約4時間前 replyretweetfavorite

shiba710 ROTH BART BARON、対談収録時は新作アルバムからのMVなかったけれど、こちらに公開されてます。すごくいい。→https://t.co/9DNRYaWzmU|心のベストテン| https://t.co/NO1MlmWkNa 約4時間前 replyretweetfavorite

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