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【サッカー】

アタッカー長友 究極進化中

2014年6月1日 紙面から

練習で軽快な動きを見せる長友=クリアウオーター市内のグラウンドで(宮崎厚志撮影)

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 【クリアウオーター(米フロリダ州)本紙取材団】ワールドカップ(W杯)ブラジル大会に出場する日本代表は30日(日本時間31日)、当地で冒頭以降は非公開で約2時間の初練習を行い、暑熱対策と戦術の洗練を重視した2次キャンプをスタートさせた。守備の要となるDF長友佑都(27)=インテル・ミラノ=は、アタッカーとして磨いた攻撃力、ドリブル技術を前面に押し出した「ニュースタイル」で臨む考えを示した。

 南ア大会では専ら守備の人だった。カメルーン代表FWエトーらを完璧に抑え、エースキラーとして名をはせた。だが、今は違う。インテルで磨かれた攻撃面での資質が大輪の花を咲かせようとしている。

 「4年前は守備で相手を止めることを意識してずっとやっていたけど、今は相手が僕を止めないといけないという状況にきていると思っている。それは過信ではない。自分のレベルは自分自身が最も分かっている。今、自分をマークしないと、相手が危険な目に遭うと思う」

 そう豪語できるのは口先だけではない確固たる自信、自負があるからにほかならない。進化のポイントは、苦手だったドリブルにあるという。

 「(ドリブル時に)ボールが足から離れなくなった。今まではアスリート系の要素の方が強かった。ただ、世界に出て、それだけでは通用しないと分かった。ドリブルの時のボールタッチの柔らかさを追求することで、ボールが足から離れなくなった。27歳だけど、技術的には今が最も成長している。ドリブルが1番のストロングポイントだと思っていて、短所を長所に変えられている。人間の才能は限界がないんだと、僕自身が学んでいる」

 昨季開幕以降、インテルでは主戦場のサイドバックではなく、攻撃的MFで起用され続けた。3カ月もすると、相手がその攻撃力に手を焼き、敏感に対応してくるのが手に取るように分かった。

 「セリエAでは、(攻撃時に)僕を1対1にさせてくれない。ボールを持つと必ず相手は2人きた。相手の監督は後半になると、(対面の)SBをよく代えるようになった。フレッシュな選手で僕を止めにきた。相手の守備も変わってきて、今までは2メートルの感覚で寄せてきたのが、3、4メートルと距離を取ったり、時間をかけさせようとしたり。(自分の攻撃技術が)成長してきたかなと感じている」

 本田でも、香川でもない。努力で新境地を開拓した「アタッカー長友」が、日本の切り札になるかもしれない。 (松岡祐司)

 

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