蹴球探訪
英に逸材16歳「夢は日本のフル代表」
サイ・ゴダード(3月18日)
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【サッカー】<目撃者>全敗のコンフェデ杯で育まれた強さ2014年6月2日 紙面から 4年前の南ア大会直前は、タイトロープを渡るようなチーム再構築を強いられた。2010年5月24日の壮行試合で韓国に惨敗すると、中村俊、楢崎ら主力をごっそり入れ替え、高らかに掲げた攻撃戦術もひっくり返された。そんな状況下、「やるしかない」と腹をくくった危機感が反発力となり、大会を勝ち進む原動力そのものとなった。 「W杯でも主導権を握る」と宣言したザッケローニ監督にも、腹をくくった瞬間がある。 昨年6月。3戦全敗だったコンフェデ杯直後、イタリア人指揮官は確信めいた言葉を残した。 「W杯での戦い方は決めている。それを、ピッチでも実際に具現化できることが分かったかなと思う」 1次リーグ第2戦のイタリア戦。真っ向から打ち合い、五分以上の勝負を演じた。複数の選手が連係、連動した地上戦の攻撃スタイルが強豪国を押し込んだ。母国との対戦で、ザック監督は自らの戦略の正当性をあらためて読み取ったのだという。一方で、結果が伴わず失点も膨らみ、チームの不振はその後、4カ月間も続いた。 昨秋の欧州遠征で、選手たちは自主的にミーティングを開き、議論を交わし、意見を集約した。主将の長谷部によると、その結論はこうだ。 「客観的な意見にも耳を傾けるが、それより大切なのは自分たちの主観。ブレてはいけない」 ザック監督と選手たちの意見が合致して初めて、チームの「幹」が太く、根を張った。そこに価値がある。その直後、日本はオランダと引き分け、ベルギーを破った。単なる結果以上の自信をもたらしたのは、目に見えて明らかだった。 2次合宿地のクリアウオーターで、香川は「みんなが自信を持って、仲間を信じてやることが何より大事。恐れることは、ない」と言った。4年前とは異なるひるまぬ強さが、日本の推進力になっている。 (松岡祐司) PR情報
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