▲ 2014年5月30日の気象庁報道発表資料「DONETの観測データの一部欠測について」より。
5月30日に気象庁が報道発表資料を公開しましたが、この内容が、
「南海トラフの地震に備えて紀伊半島沖に設置されている地震や津波を観測する海底ケーブルからデータが届かなくなった」
というものでした。
気象庁のウェブサイトにも記載されています。読売新聞によりますとと、このシステムは神奈川県の海洋研究開発機構が運用しているもの。
システムのケーブルが三重県尾鷲市から沖合 125キロメートルの地点まで延びていて、ケーブル上の 20点に地震計や津波計が設置されているのだそう。
しかし、5月30日午前9時頃から、沖合50〜125キロメートルにある 16地点からデータが届かなくなったとのことで、現在のところは、「復旧の見通しはたっていない」とのとこです。
その報道資料の全文を掲載しておきます。
DONET の観測データの一部欠測について
気象庁 2014.05.30
気象庁は、(独)海洋研究開発機構の協力を得て、同機構が紀伊半島沖に設置したDONET(地震・津波観測監視システム)の観測データを、津波の監視や津波情報の発表に利用しています。
このDONETの観測点20点のうち16地点からの観測データが、5月30日09時頃から入手できなくなっています。この状態は17時現在、継続しており、同機構で復旧に向けて対応しているとのことです。
この欠測により、DONET設置海域近傍が津波発生場所となった場合は、その津波を検知するまでの時間が最大で8分程度遅くなる可能性があります。
ただし、DONETの4地点のデータを入手できていること、気象庁が紀伊半島沖にケーブル式の海底地震津波観測網を設置していることから、引き続き沖合における津波の早期検知は可能です。
また、地震直後の津波警報(第1報)については、陸上の地震計を用いて震源を決定し津波の規模を予測しているため、影響はありません。
残る4地点からのデータが来ていることと、気象庁が海底地震津波観測網を設置していることから、津波の早期検知は可能だということです。また、地震速報などへの影響はありません。
ただ、海底のケーブルに「異変が起きる」ということ事態が、やや気になる部分もありましたので、ご紹介しておきたいと思いました。