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シャープ、健康・食で新事業 来年度800億円へ

2014/6/5 21:55
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 シャープは5日、新規事業の説明会を開いた。健康状態を簡単に把握できるいす型の医療機器や、果物などの食べごろがわかるセンサーなど開発中の新製品を公開。同社は昨年、「新規事業推進本部」を発足させ、新事業で2015年度に800億円の売り上げを狙う。液晶・電子デバイス事業への依存度を下げ、収益基盤を強化する狙いだ。

皿ごと筑前煮を装置に入れると、見た目を変えずに食材をやわらかくできる

 シャープの水嶋繁光副社長(技術担当)は5日、天理工場(奈良県天理市)で記者会見し、「シャープには多くの技術があり、新たなことを始める若い力がある」と強調した。会場では30近い開発中の新製品が展示された。

 14年度中に発売を予定するのがいす型の「健康コックピット」。脈波計や体重計、血圧計が組み込まれ、座るだけで肥満度や骨密度などを測定、液晶画面でも見られる。データは医療機関などにも送信できる。高齢者向け施設のほか、フィットネスクラブや空港などにも売り込む。販売価格は数百万円を想定。液晶はタッチパネル仕様で、高齢者でも簡単に操作できる。

 走行用ベルトがついたロボット「コミュニケーション機能付きセキュリティーロボット」も新製品の一つ。指定されたエリア内を巡回、侵入者を検知すると映像を撮り、家主に通知する。登録した顔を認識し会話もできる。強みの高感度センサーを搭載した。

 果物や野菜の食べごろが分かるセンサーも15年度に製品化する。センサーを組み込んだスマートフォンで食品を撮影すると、表面温度などから、最もおいしく食べられる時期がわかる。農業関係者だけでなく、流通業者や消費者向けにも売り込む。

 シャープは歴史的にシャープペンシル、電卓、液晶テレビなど独創的な新製品で市場を切り開いてきた。最近は液晶への大型投資で業績と財務体質が悪化。「新規事業でシャープを本来の姿に戻す」と水嶋副社長は話す。

 現在は約50社と連携しており、開発中の商品数は150を数えるという。厳しい経営状況が続くなか、再びヒットを量産できるか。時間との闘いともいえそうだ。

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