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【大リーグ】

上原、10セーブ目 連敗10でストップ 球団ワースト免れ、逆襲開始

2014年5月28日 紙面から

◇レッドソックス8−6ブレーブス

 やっと勝った! レッドソックスの上原浩治投手(39)は26日、敵地でのブレーブス戦で9回に登板し、1イニングを1安打無失点。今季10セーブ目を挙げ、連敗を10で止めた。負ければ球団ワーストタイ記録の11連敗という重圧のかかる場面だったが、冷静に抑えて12日ぶりに勝利の美酒を味わった。過去、シーズン中に10連敗を喫しながらプレーオフに進出したのは2チームだけ。厳しい状況には違いないが、トンネルを抜けた世界一軍団の逆襲がここから始まる。

 久々の儀式が心地よかった。2点リードの9回、1死一塁。一発が出れば同点の場面で、上原が注文通りに遊ゴロ併殺に仕留めて拳を握る。「やっと勝った。長かった」。共同電によると、12日ぶりの勝利に守護神は安堵(あんど)の笑み。いつものように主砲オルティスに抱きかかえられ、連敗を10で止める区切りの10セーブ目をかみしめた。

 踏みとどまった。11連敗となれば、1994年以来となる球団ワースト記録。前年のワールドシリーズ覇者としては、98年のマーリンズと並ぶ連敗だ。負けたくない、負けられない試合で迎えた2点リードのマウンド。それでも、「いつものように準備して、自分のことをやるだけ」と気負いなく最初の打者J・アップトンを右飛に。1安打は許したものの、15日ぶりのセーブ機会を8球で抑えてチームに勝利をもたらした。

 10連敗中はチーム状況もどん底。24日の地元紙ボストンヘラルド(電子版)は「ピアジンスキーを巡るトラブルがチームの苦悩を象徴している」と、新加入捕手の身勝手な行動がベンチに不協和音を生んでいると伝えた。主力選手がそろってひげを伸ばし、一体感にあふれていた昨季では考えられない報道。だが、この日は4番オルティスが12号3ランを含む4打点を挙げ、5点差を逆転。主砲が打ち、守護神が抑える展開にファレル監督も「これがずっと必要としていたものだった」とうなずいた。

 米紙ボストングローブ(電子版)によると、過去、10連敗を喫しながら、プレーオフに進出したのは51年のニューヨーク・ジャイアンツと82年のブレーブスだけ。データでは2年連続世界一は厳しいが、シーズンはまだ序盤。白旗を揚げるには早過ぎる。

 「1つ勝っただけ。(ストレスは)解消されていない」。連敗ストップに浮かれることなく、さらなる勝利を渇望した上原。巻き返しへ。防御率0・92と安定感抜群のクローザーがフル回転すれば、史上3チーム目の大逆転も夢じゃない。

 

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