関ジャニ渋谷、髪３０センチばっさり　単独初主演映画「味園ユニバース」

　関ジャニ∞の渋谷（しぶたに）すばる（３２）が、来年２月公開の映画「味園（ミソノ）ユニバース」で単独初主演することが決まった。渋谷が演じるのは歌うこと以外の全ての記憶を失ったナゾの男。長かった髪をばっさり切り、クランクインを待っている。

　「味園ユニバース」は、東京・新宿と並ぶ西の歓楽街・大阪ミナミの千日前を舞台に、圧倒的な歌唱力を持つ記憶喪失の主人公が、バンドマネジャーの少女と出会い、過去の自分を見つけ出そうとする物語。監督は人間を魅力的に描くことに定評がある「苦役列車」「マイ・バック・ページ」の山下敦弘監督。ヒロインの少女カスミには、「ヒミズ」でベネチア国際映画祭最優秀新人賞に輝いた二階堂ふみ（１９）が選ばれた。

　凶暴さと繊細さを併せ持つナゾのボーカリストを演じる渋谷は今月初め、役作りのために髪を３０センチも切り、人生で初めてというほど短い髪形に変えた。バンドの物語だけに、劇中での歌唱も見どころのひとつ。

　渋谷は「ライブシーンもあるので、今からどんな風になるのか、どんな感じでやれるのか、楽しみにしています」と意気込んでおり、持ち前の歌唱力を発揮してくれそうだ。これまで映画「エイトレンジャー」シリーズで関ジャニ∞のメンバーと一緒に主演したことはあるが、「この作品では『関ジャニ∞の渋谷すばる』とは違う、新しい一面をお見せできる機会になると思います。こういうこともやるんだ、こういう一面もあるんだというのを見たり、知ったりしていただける作品にできるよう取り組んでいければ」と１人の俳優としての抱負を語っている。

　「味園」は大阪市の千日前に実在する宴会場、ホテル、飲食店が入ったレジャービル。１９５６年開業。「ユニバース」は、そのビルで２０１１年まで営業していた老舗キャバレー。現在は貸しホールとなり、若者に人気のライブ会場として知られている。

　大阪のとある広場でのバンドのライブに、若い男（渋谷）が乱入、マイクを奪って歌い始める。男は記憶を失っていた。それを見ていたのが、認知症の祖父と２人暮らしで、バンドのマネジャーと古いスタジオの経営で生計を立てる風変わりな少女カスミ（二階堂）。男の才能に興味を持った彼女は、彼に「ポチ男」という名前をつけ、スタジオで働かせることに。やがて男はバンドのボーカルに迎えられるが、失われた過去には大きな問題があった−。