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【大リーグ】

FAモラレス獲得にヤ軍などが興味 QOの足かせ取れ、ようやく新居決定!?

2014年6月4日 紙面から

 新しい所属球団が決まらず、浪人生活を余儀なくされているケンドリー・モラレス一塁手(30)=マリナーズからFA=に、ようやく光が差し込んだ。2日の米放送局CBSスポーツ(電子版)などによれば、ヤンキースやロイヤルズなどが獲得に向け、食指を動かしているという。5日から始まるドラフト会議が終了すれば、モラレスにクオリファイング・オファー(QO)を出したマ軍に対し、契約球団がドラフト1巡目指名権を譲渡する義務が消滅するためだ。QO制度の犠牲者となったモラレスが、不振にあえぐチームの助っ人になれるか、注目が集まっている。

 遅まきながら、ようやく大砲モラレスがFA市場に打って出る。CBSスポーツ(電子版)によれば、ヤンキースのチーム関係者がモラレス側に連絡を取ったことを認め、ロイヤルズの関係者も「争奪戦の参入に傾きつつある」と話した。

 米放送局FOXスポーツ(同)が「モラレス獲得は、ヤ軍にとって完全に理にかなっている」と報じたように、喉から手が出るほど欲しい助っ人だ。正一塁手テシェイラは右手首痛が再発。代役ジョンソンは貧打で守備も不安があり、正捕手マキャンや遊撃ライアンを一塁に回す苦肉の策も用いた。米紙ザ・レコード(同)も「ヤ軍の朗報はタナカの活躍くらい。このままでは、プレーオフどころか『(今季で引退する)ジーターのお別れ会』で夏が終わってしまう」と、モラレス獲得をプッシュした。

 ロ軍も獲得に乗り出さざるを得ない状況だ。チーム25本塁打、201打点は、ともにア・リーグ最下位。開幕前は中地区のV候補と目されたが、27勝30敗の地区4位に沈んでいる。一塁と指名打者を兼任するバトラーとホスマーの両大砲は、ともにまさかの1本塁打。29日はスウェイム三塁コーチを打撃コーチに配置転換し、米放送局NBC(同)も、モラレスの獲得に向かうのは「当然だ」と報じた。

 思えば、モラレスの不幸は昨オフにマリナーズから年俸1410万ドル(約14億4000万円)のQOを受けたことから始まった。QO選手を獲得する球団は原則、前所属球団に対して翌年のドラフト1巡目指名権を譲渡しなければならない。そのため、多くのQO選手が中ぶらりんとなり、ドルー遊撃手も先月20日、ようやく前所属球団のRソックスとQO年俸のシーズン残り分に相当する年俸1009万ドル(約10億3000万円)で契約にこぎ着けたというありさまだ。

 5日から始まるドラフト会議が終了すれば、指名権譲渡の義務は消滅する。モラレスも晴れて自由の身として契約交渉できるが、年俸はドルーと同程度になる見込みで、そうなればQO制度のために約400万ドル分を損する計算だ。

 マリナーズ、レンジャーズなども触手を伸ばしていると伝えられるが、約2カ月遅れの開幕に対する鬱憤(うっぷん)はフルスイング、ジャストミートで発散させるしかない。

 

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