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医療者の燃え尽き症候群、MRIで兆候予測- 京大など、研究グループ
MRIで脳の活動を調べることで、医療従事者の「燃え尽き症候群」の兆候を予測できることを京大大学院医学研究科の高橋英彦准教授らの研究グループが明らかにした。共感をつかさどる脳の活動が弱い人ほど、実際に抱く感情と表現する感情とのギャップを感じやすく、燃え尽き症候群になりやすい傾向にあることが分かった。研究結果は、米国の科学雑誌「トランスレーショナル・サイキアトリー」に掲載された。【真田悠司】
同グループは、経験年数10年以内の現役看護師25人に、他の人の手が傷つけられている映像を見せ、共感に関わる脳の活動をMRIで撮影。その後行ったアンケート調査の回答から、▽燃え尽き症候群の兆候▽共感的な性格傾向▽感情の不一致の感じやすさ▽自身の感情を自覚・表現することが不得意な傾向−の4項目に分けて数値化し、脳の活動との関係を調べた。
その結果、共感に関わる脳内の一部の活動が弱い人ほど、感情を自覚し、表現することが苦手な傾向にあることが分かった。感情の内面と実際の表現との間にずれを感じやすく、燃え尽き症候群を引き起こす可能性が高いという。
同グループは、若い医師や看護師など経験の浅い医療従事者は、より複雑な感情のコントロールが要求されるため、燃え尽き症候群になりやすいと指摘している。
共感と燃え尽き症候群の関係には、相手に共感し過ぎるために疲れてしまう「同情疲労説」と、無理に共感を表現することで疲れてしまう「感情不一致説」の2つの仮説があるが、高橋准教授によると、今回の研究結果は感情不一致説を支持する結果になった。
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( 2014年06月05日 19:13 )
関連キーワード: 燃え尽き症候群
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