閉廷後、記者会見場で目頭を押さえる清武氏=司法クラブ(撮影・今井正人)【拡大】
証人尋問では、清武氏は渡辺会長に2012年のコーチ人事案を報告した11年10月20日時点で確定と主張したが、渡辺会長は「了承した覚えは全くない」と強調。コーチの人事権の所在について、清武氏は「私です」と強調したが、渡辺会長は「(清武氏に)決定権はない」と断言。江川招へい案は不当な介入に当たらないとした。
巨人内紛勃発から約2年半。証人尋問という山場を越えた「清武解任訴訟」は、年内にも判決が出る。
清武vs渡辺会長・これまでの経緯
★2011年11月11日 清武氏が文科省で会見。12年のコーチ人事で、渡辺会長が江川卓氏の招へいと岡崎ヘッドの降格を進めていることを暴露し、同会長を批判 ★同18日 巨人が清武氏の解任を発表 ★同12月5日 巨人側が、名誉を傷つけられたなどとして、総額1億円の損害賠償を求めて清武氏を提訴 ★同13日 清武氏も約6000万円の損害賠償を求めて反訴 ★12年2月2日 第1回口頭弁論。互いに請求棄却を求め、東京地裁は双方の主張が裏返しの関係にあることから、両訴訟の併合審理を決定
証人尋問(しょうにんじんもん)
裁判所から過去に経験した事実について報告(供述)を命ぜられた第三者(証人)を、裁判官や代理人などが口頭で問いただすこと。
(紙面から)