厳しい表情で東京地裁を出る渡辺球団会長。約5時間半もの証人尋問を終えた【拡大】
開廷時刻の午前10時。黒色のスーツ、青色のネクタイを着用した渡辺会長がつえをつき、東京地裁706号法廷の椅子に腰を下ろした。約5時間半にも及ぶ証人尋問が始まった。
訴訟の争点は清武氏の解任の正当性。2011年11月11日に清武氏が独断で会見し、渡辺会長の鶴の一声で確定していたコーチ人事を覆したと批判。さらに、江川卓氏の招へい案やフロント人事を公表したことが会社法で定める取締役の忠実義務などに違反しているか、が問われていた。
約1時間の桃井恒和球団社長の証人尋問に続き、渡辺会長が主尋問された。巨人のGMの位置付け、11年CSファーストステージ敗退でチーム立て直しの必要性に迫られた、読売新聞社運動部記者から清武氏の悪評を聞いた、桃井社長の会話や渡辺会長との電話を録音していた、などと証言。「(GMが)強大な権限を持っているということはありません」「清武君の発言は虚偽」「二重人格的な人間」などと、厳しく非難した。