楽天戦での登板に向けてブルペンで投球練習する巨人・内海=川崎市のジャイアンツ球場で
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今季未勝利の巨人・内海哲也投手(32)が29日の楽天戦(東京ドーム)先発に向けて、原辰徳監督(55)の信頼に応える好投で勝利を挙げることを誓った。楽天は昨年の日本シリーズで日本一連覇を阻まれた相手。内海は二重の意味での「今度こそ」という思いを胸に、10度目の挑戦に臨む。
「とにかく、頑張ります」と意気込む内海はジャイアンツ球場でブルペン入り。48球を投げ込んだ。直球やスライダーのできには納得ができた様子。すべての練習を終えた後には普段と同じ明るい表情をみせていた。
苦闘が続いている。これまでの9度の挑戦はことごとく失敗。前回登板だった23日のロッテ戦(QVC)でも1−1の同点で迎えた7回途中に勝ち越し点を許して降板。5敗目を喫した。しかし、原監督の信頼は不動。「越えていかないといけない」と、2軍再調整は考えない姿勢を繰り返し示している。
内海はこの心遣いに「ありがたいです」と感謝を隠せない。そして、信頼に応えなければいけないという思いが高まっている。29日は昨年の日本シリーズ第5戦以来となる辛島との投げ合いが濃厚。東京ドームという舞台も同じとなれば、恩返しにはもってこいだ。
「今の僕はそんなこと言っている場合じゃないですよ」。辛島との再戦の感想を聞かれた内海は語る。もちろん、これは左腕なりの照れ隠しで、狙うのはただ一つ。6イニング6安打2失点でリードを許したまま降板した日本シリーズの雪辱を果たしての今季初白星だ。 (川越亮太)
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