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【プロ野球】

原監督が父にささげる3連勝

2014年6月2日 紙面から

5回、杉内の内野安打で生還した亀井(9)を迎える巨人・原監督=京セラドーム

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◇巨人2−1オリックス

 巨人が接戦を制して3連勝。0−0の5回、阿部の二塁打を足場に、亀井の二塁打と杉内の内野安打で2点を先取した。杉内が6回途中1失点で5勝目。オリックスはディクソンらが粘ったが、押し出し四球による1得点に終わった。

     ◇

 巨人がパ・リーグ首位のオリックスを2試合続けて1点差で退けた。原監督は「どっちに転ぶか分からない、非常にギリギリのゲーム。今回に関してはわが軍の粘り、運が少し上回ったのかな」と満足げに振り返った。

 「粘り」は投手陣の踏ん張りに尽きる。前夜は先発の菅野以下7投手が再三のピンチをしのぎ、12イニングを無失点。この日は先発の杉内が残した6回2死満塁で福田が押し出し四球を与えたが、青木が後続を断ち、7〜9回は山口、久保、マシソンが1イニングずつ締めた。途中から中堅に入っていた松本哲が8回2死でダイビングキャッチを見せるなど、バックも盛りたてた。

 「運」を象徴するのは亀井だ。右手指骨折から復帰し、この遠征で今季初めて1軍合流。前日の決勝弾に続き、この日は5回に先制二塁打を放った。この後、1死二、三塁で杉内が1ボールからスクイズに失敗(空振り)し、三走が憤死。2死三塁となったが、直後の3球目を杉内が強振したところ、打球はバッテリー間で大きくバウンド。内野安打となり、三塁からラッキーボーイ・亀井が生還した。

 父貢さんを亡くしたばかりの指揮官が胸に留めている言葉がある。「耐えて勝つ」。広島を3度の日本一に導いた古葉竹識・現東京国際大監督(78)の言葉だという。その文字通り体現。粘り、しのぎ、耐えに耐えて接戦をものにした。

 原監督が「亀井に触発されて、火を付けなければいけない選手もいる」と指摘したように、長野、村田、ロペスら主力の調子が上向く気配はいまだにない。そんな苦しい状態でも交流戦の単独首位に浮上。シーズン終了後、大きなターニングポイントとして振り返ることになるかもしれない連勝だった。 (小林孝一郎)

 

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