◇ソフトバンク8−3巨人
ソフトバンクは2−2の6回、松田の左前打で勝ち越し。さらに代打の明石、吉村が続けて2点適時打を放つなど打者一巡で一挙6点。スタンリッジが5勝目。巨人は大竹が5回で降板した後、救援陣がつかまり連勝が3でストップ。
巨人にとっては6回が「魔のイニング」となった。2死三塁で打席に立った先発の大竹は、遊ゴロで一塁へ走った際に右太もも裏がつるアクシデント。降板を強いられてしまった。後を継いだ救援陣は、直後の守りで1イニング6失点の炎上。流れを手放し、交流戦首位から滑り落ちた。
「6回は大事なイニング。そこで踏ん張りきれなかった」と原監督。5月29日に亡くなった父・貢さんの出身地で、自らも幼少期を過ごした九州での大敗だけに、試合後の表情は険しい。試合後は「悔しいし、責任を感じてます」と反省して歩いて宿舎へ向かった大竹には、ご立腹の様子。「あの程度でつってもらったら困る」と厳しい苦言を呈した。
もっとも、指揮官の顔が険しいのは大竹だけが理由ではない。セペダの守備も一因だろう。1点を勝ち越された直後の1死満塁。代打・明石が左翼へ打ち上げた飛球に追いついたかに思えた。しかし、打球をグラブに当てて落とし、決定的な2点をソフトバンクに与えてしまった。
「いけると思ったけどちょっと無理でした」と拙守を振り返るセペダ。球団ワーストタイの16試合連続1桁安打と打線に勢いがないだけに、守りのほころびは大きな懸念材料。「きょうに関しては捕れなかったということです」と、殊更には問題にしなかった原監督も心中穏やかではないに違いない。 (川越亮太)
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