◇クラウンプラザ招待<第3日>
▽24日、米テキサス州フォートワース コロニアルCC(7204ヤード、パー70)▽晴後曇り、気温28度、弱風▽賞金640万ドル、優勝115万2000ドル▽75選手
【フォートワース(米テキサス州)テッド・ムース】松山英樹(22)=レクサス=が通算7アンダーに伸ばし、米ツアーで初めて第3ラウンドを終えて首位に立った。最終日は最終組で回る。優勝すれば、日本人による米男子ツアー制覇は4人目(6度目)になる。36位から出た松山は6バーディー、ボギーなし、米ツアー自己最少の64をマークした。首位には松山とデービッド・トムズ、チャド・キャンベル、クリス・ストラウド(いずれも米国)の4人が並んでいる。
松山が米ツアーでは自身初めてノーボギーで回り、初優勝に大きく前進した。ホールアウトした時点では上位陣がスタートしたばかりとあって、優勝に向けた威勢のいいコメントはなかったが、「あしたはバーディーが先行できたらすごく楽しみな一日になる」と手応えありげに語った。
序盤をしのいだのが好スコアにつながった。1番パー5は第3打がグリーンオーバーし、アプローチも2・5メートルと寄せきれなかったが、慎重に沈めてパーセーブ。2番で3・5メートルを決めた直後の3番パー4も、右ラフからの第2打がグリーンを約20ヤードオーバーする大ピンチ。木が邪魔で高く上げられない。だが、その寄せを低く打ち出してグリーンの土手に当て、ピン上1メートルにつけてまたもパーをセーブした。
この時点で「きょうのピンポジションは、自分にとって読みやすい」と確信した。4番は下から5メートル、5番も7メートルを沈めて連続バーディー。後半も11番2・5メートル、14番4メートル、さらに192ヤードの16番パー3では8番アイアンで「きょう一番のショット」を見せて1メートルにつけ、6つ目のバーディーを奪った。
首位は4人。1打差の6アンダーに6人、5アンダーと4アンダーに各7人と、大混戦になっている。その中には今季3勝と絶好調のジミー・ウオーカー(米国)、前週世界ランク1位に躍り出たアダム・スコット(オーストラリア)、ただいま売り出し中の20歳、ジョーダン・スピース(米国)もいる。最終日に同組で回るのは2001年全米プロ覇者のデービッド・トムズ(米国)。この中で、松山は勝ち残れるか。まっすぐなホールがほとんどなく、ティーショットを曲げると大きなトラブルになりやすいコースだが、ショットは初日から安定している。「久しぶりの優勝争いで緊張すると思うが、きょうみたいにしっかり粘り強くプレーできれば。優勝スコアは10アンダー以上になる」。最終日もあくまで攻める。
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