2009-02-10 2003年のプリクラ
ふと見つけたプリクラ・・・とても懐かしい。
2003年の夏に撮ったものだ。
僕は今と比べ物にならないくらい穏やかな顔をしている。
あの頃、君と一緒にいることだけで無条件に楽しかった。
僕は常日頃から「昔はよかった。」という生き方だけはしたくないと思っているけど、君との思い出だけは唯一例外だ。
この年に僕は大阪で開催された、あるバンド・コンテストに挑んでいた。
舞台裏では、君も一緒にクルーとして一緒に闘ってくれた。
僕は予選を勝ち抜きグランプリ大会に進出したものの、残念ながら決勝では入賞できず・・・。
打ち上げの席では気丈に笑顔を振舞っていた君が、帰り道で僕以外に誰もいなくなった車中の助手席に顔をうずめながら悔し涙を流していた。
入賞を信じていた君は、おそらく僕の悔しさと同じぐらい・・・いや、それ以上に悔しい思いだったのかもしれない。
それだけ君が、僕と共に真剣勝負で挑んでくれた証の涙だった。
いつも一蓮托生だった君と僕・・・。
だけど二人は右と左の道に分かれていった。
それは突然、あっけなくもあり、衝撃的でもあり・・・。
君の最後の言葉は「さよなら。」ではなく、「じゃあまたね、」だった。
僕は今でもその場面を忘れることができない。
君は覚えているかな・・・。
そんなことを考えながら、僕はこのプリクラを眺めていた。
もう戻りたくても戻れない切なさで、ただただ眺めていた。