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2014-06-05 「ニセ医学」についての本を書きました
■[本][医学]「ニセ医学」についての本を書きました

本を書きました。2014年6月25日が発売予定日です。
■「ニセ医学」に騙されないために NATROM (著)
内容はこのブログの読者にとっては馴染み深いものです。「抗がん剤は毒にしかならない」「麻薬系の鎮痛剤は体に悪い」「瀉血でデトックスできる」という誤解・デマや、ホメオパシーやオーリングテスト、千島学説といった科学的根拠に乏しい主張を30項目取り上げて、批判的に言及しました。ブログと同じような表現になってしまった部分もありますが、基本的にはブログの転載ではなく書き下ろしです。
マーティン・ガードナーの■奇妙な論理や、ASIOSの■謎解き超科学のような本と思っていただければよいでしょう。
いつも指摘されることですが、こうした本に載っている情報を本当に必要としている人は読まない、というものがあります。根本的な解決策はないでしょう。次善の策として、少しでもわかりやすく読んでいただけるよう試みました(成功したかどうかはともかくとして)。
医学と「ニセ医学」の間には明確な境界線は引けません。一方の端に十分にエビデンスのある正統な医学があり、もう一方の端に明らかな「ニセ医学」があります。その間にはグレーゾーンが広がっています。科学とニセ科学の間以上に、医学の分野においてはグレーゾーンは広大です。
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医学と「ニセ医学」の間に明確な境界線は引けない
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企画段階ではグレーゾーンの項目を扱う予定もありましたが、ページ数や時間や私の能力といった制約のため、本書ではかなり黒い側にある「ニセ医学」の例のみを取り上げることになりました。結果的にはわかりやすくなり、「ニセ医学」について不慣れな読者をむやみに混乱させることがなくなったと思います。
ですが、問題が深く、そして興味深いのはグレーゾーンの部分です。普通の病院で行われている医療の中にもグレーゾーンのものはたくさんあります。というか、濃淡はあれどもほとんどがグレーゾーンと言ってもいいくらいです。濃淡というのも不正確で、医療は一次元で良い悪いと評価できるものではなく、多くの評価軸があります。本書では真正面からグレーゾーン部分を論じることはできませんでしたが、考えるヒントぐらいにはなると思います。既に「ニセ医学」について詳しい方が本書を読むときには、グレーゾーンについて思いをめぐらしていただければ幸いです。
帯の推薦文を宋美玄先生に、解説文をサイエンスライターの片瀬久美子さんに書いていただきました。本当にありがとうございました。本を書くきっかけを与えていただいた出版社にも感謝します。(よりにもよって?)この出版社から本を出すことになった経緯については、今後このブログで書きます。最後に、このブログを読んでくださった読者のみなさま、私が本を書くことができたのは、みなさまのおかげです。コメントやブックマークだけでなく、アクセスカウンタが一つ回るだけでも、書く力になります。ありがとうございました。