欧州中央銀行(ECB)は5日の理事会で、ユーロ圏18カ国の政策金利を、現行の年0・25%から史上最低の0・15%に引き下げることを決めた。あわせて、民間銀行がECBにお金を預ける際の金利も現行の0%からマイナス0・10%に引き下げ、「マイナス金利」に踏み込んだ。主要な中央銀行では初めての異例な金融政策で、デフレ突入を避けるねらいだ。

 マイナス金利は、ユーロ圏に加わっていないスウェーデンやデンマークの中央銀行が、通貨高を抑えるために導入した例がある。

 マイナス金利になると、民間銀行はECBに預金をすればするほど損をするため、お金を企業への貸し出しに回す効果があるとの期待がある。市場金利にも押し下げ圧力となり、ほかの通貨より魅力が薄くなる分、ユーロ安、輸入品価格の上昇などを通じてインフレ率が高まるとされる。

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