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出生前診断の告知ミスで医院側に賠償命令6月5日 18時14分
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北海道函館市の産婦人科医院から胎児の染色体を調べる羊水検査の結果について誤った説明を受け、出産するかどうか選択する機会を奪われたなどとして、夫婦が損害賠償を求めた裁判で、函館地方裁判所は「誤って伝えた過失は重大だ」などとして、医院側に1000万円の賠償を命じました。
この裁判は、3年前、函館市の産婦人科医院「えんどう桔梗マタニティクリニック」で受けた胎児の染色体を調べる羊水検査の結果について、ダウン症の陽性反応が出ていたのに陰性と誤って説明されたうえ、出産した男の子が3か月半後に死亡したことを巡り、北海道内の夫婦が「出産するかどうか選択する機会を奪われ、精神的な苦痛を受けた」などとして、院長らに、損害賠償を求めていました。
5日の判決で、函館地方裁判所の鈴木尚久裁判長は「検査結果を誤って伝えたことと、出産や死亡との間に因果関係があるとはいえない」と指摘しました。
そのうえで、「正確に知らされていれば、出産するかどうかの選択や養育のための準備などができたはずで、告知のミスによりこうした機会を奪われた。過失は重大と言わざるをえない」として、医院側に1000万円を賠償するよう命じる判決を言い渡しました。
判決について、原告の夫婦は「出生前診断のミスの重大性や、親の心情を深く読み取ってくれたと思います」というコメントを出しました。
一方、産婦人科医院の遠藤力院長は「判決を重く受け止めている。今後のことは弁護士と相談して決めたい」とコメントしています。
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