【徹底解説】ソフトバンクが会いに行けるロボット「pepper」君を発売!
ソフトバンクは6月5日「ソフトバンクグループ発表会」を開き、感情を売りにしたロボット「pepper(ペッパー)」君を発表しました。
明日6月6日から毎日、ソフトバンクショップ銀座店・表参道店などで接客をしたり、ダンスなどのパフォーマンスを披露するとのことです。
会見から判明した、その驚愕の全貌を解説します。
2015年2月から一般向けに発売
2015年2月から一般向けに、19万8000円で発売するとのことです。
エンターテインメントだけではなく、様々な仕事や店舗のフロアマネージャーとしての活躍も可能だとしています。
利益は生まれませんが、リアルのペットの犬や、パソコン等とも変わらない料金にこだわり、いずれ量産体制をもっていけば、利益も出ると考えているようです。
感情を認識するパーソナルロボットって何?
プレゼンターを務めたソフトバンクの孫正義社長は、「ロボットがロボットと言われてきたのは感情がなかったからであり、ロボットのようだと言うのは、感情が無いという意味の表現として使われてきたが、人類史上初めてロボットに心を与える」とpepper君のコンセプトを語りました。
特徴は、感情エンジンを搭載し、クラウドベースのAI(人工知能)で動作することです。
・感情エンジン
人に褒められることを嬉しいと感じ、その感情を数値化することで学習を積み重ねていく。
pepper君は、人の感情を理解できるという「感情認識機能」があり、会見では、ソフトバンクの孫社長の笑顔を見て「目が笑っていない。78点」などと指摘し、その指摘を受けて笑ってしまった孫社長に対して、「100点」と判定しました。
・クラウドベースのAI
また、学んだことは、1つのロボットに蓄積されるだけでなく、クラウド上にデータ化して全てのpepper君に共有されます。
褒められたことや叱られたことを、集合知として学ぶことで少しずつ人の感情を理解できるロボットになるとのこと。クラウドによって他のpepper君に共有されることに関わるプライバシー問題については、プライベートモードのAIによって保護することができると孫社長は説明しました。
現時点で判明している機能
・人の居場所が分かる
pepper君には耳(マイク)が4つついており、また目の中にある赤外線の距離センサーによって、人のいる場所が正確に分かるとのことです。
会見では孫社長との距離を「1m8cm7mm」と言い当て、ミリ単位まで計測可能なことを示しました。
・アプリケーションをダウンロードして進化できる
pepper君はアプリケーションのダウンロードしていく事で、様々な知識や技能を身につけ、進化していくことができるようです。
・Googleのロボットとの違い
Googleのロボットが生産性を追求しているのに対して、ソフトバンクは感情を理解できることを重視しているとのことです。
pepper君のスペック
・身長体重
身長は1,210mm、奥行き425mm、幅485mmで、体重は28kgです。
・バッテリー
リチウムイオンバッテリーを採用し、容量は30.0Ah/795Wh
2足歩行も可能ではあったものの、バッテリーが持たず、現実的ではなかったとのことです。
12時間以上稼働できるということを優先し、2足歩行は見送ったそうですが、いずれ2足歩行でも10時間以上稼働できるようになれば、発売するかもしれないと語りました。
・ディスプレー
胸の部分には10.1インチタッチディスプレーを搭載しています。
・移動速度
最大時速3km
・移動可能段段差
最大1.5cm
人の形にこだわった理由
感情移入できることは、海外のロボットと比べても、大きな強みになるとのことです。
日本は「アトムの国」であり人の形をしたロボットというのは親近感をもたらすと語りました。
孫社長は手塚治虫氏の描いた「鉄腕アトム」が好きだったものの、「アトムは涙を流すことができないのです。人の感情を完全には理解できないことに苦しんでいるアトムが可哀想だった」と語りました。
「人に理解できることはロボットにも理解できる」として、pepper君を世に送り出したとのことです。
今後の展望は?
・6月6日からソフトバンクショップ2店舗で接客
pepper君は「会いに行けるロボット」として、6月6日からソフトバンクショップ銀座店と表参道店に出勤して店頭で接客を行います。
30分に1回程度のジョーク、ダンスなどのショーを披露し、ショーとショーの間は自由にフリートークを楽しめます。
実は、pepper君の成長にとっても重要で、2015年2月から一般向けに発売されるまでに、店舗での会話体験を蓄積して、感情を理解して会話を楽しめる能力を身につけたいとのことです。
・開発者向けのアトリエもオープン
開発者向けにSDKを配布するだけではなく、今夏には秋葉原と表参道にデザイナーを対象としたアトリエをオープン。開発者会議も開催するなどして、多くの開発者にアプリケーションをつくって貰う考えを強調しました。
・pepper君は3社共同で展開予定
1. pepper君の開発を担うのはアルデバラン社
2005年、ブルーノ・メゾニエCEOによって設立されたアルデバラン社は、自律型ロボットの設計や生産を行う会社です。
アルデバラン社は既に「Nao」というロボットを世に送り出し、既に70カ国の教育機関や研究機関で5,000台以上が導入されています。
500人以上の社員がロボットの開発・生産に携わっています。
なおアルデバラン社はソフトバンク株式会社が78.5%の株式を所有している、ソフトバンク株式会社の子会社です。
2. 感情技術を担うのはココロエスビー社
感情サービス蓄積のためのクラウドの管理などは、6月5日に新設したソフトバンクのグループ企業cocoro SB(ココロエスビー)株式会社が担います。
ソフトバンク株式会社が出資し、代表取締役を孫正義氏が務めるとの事です。
3. 製造を担うのはフォックスコン社
pepper君の製造をするのは、台湾に本社を置き、iPhoneシリーズの製造を手がけるフォックスコン・テクノロジー・グループ(鴻海科技集團台湾)です。
まとめ
pepper君は2015年2月から一般向けに、19万8000円で発売されます。
その最大の武器は、「アトム以上」を目指した感情理解の能力です。
クラウドによって様々な知識や、感情を学習し続ければ、本当に家族や友達のような存在になる日がくるかもしれません。
繰り返しになりますが、6月6日からソフトバンクショップ銀座店と表参道店に出勤して店頭でジョーク、ダンスなどのショーを披露し、ショーとショーの間は自由にフリートークを楽しめます。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。