ソフトバンク:米携帯4位買収合意 3兆2800億円
毎日新聞 2014年06月05日 11時34分(最終更新 06月05日 12時46分)
【ワシントン平地修】ソフトバンクが、子会社の米携帯電話3位スプリントを通じて、同4位のTモバイルUSを買収することで大筋合意に達したと4日、複数の米メディアが報じた。買収額は約320億ドル(約3兆2800億円)で、初夏にも最終合意する見通しという。
買収が実現すれば、米携帯電話市場で契約者数1位のベライゾン・ワイヤレスと2位のAT&Tに迫る規模になる。日系企業による外国企業の買収としては、JTによる英国ギャラハーの買収額(約2兆2500億円)を上回り、過去最大となる。
報道によると、スプリントは1株当たり約40ドルでTモバイルを買収し、現在のTモバイルの親会社、ドイツテレコムは買収後の新会社の株式を15〜20%保有し続ける。両社は最終合意に向けた調整を進めているという。ただ、市場の寡占化に懸念を示す米規制当局が反対する可能性も残されている。
ソフトバンクは昨年7月にスプリントを216億ドルで買収。しかし米携帯市場では、ベライゾンとAT&Tの2強に大きく差をつけられており、競争力を高めて対抗するためにTモバイルの買収を目指している。