本田 直之(ほんだ・なおゆき)氏
レバレッジコンサルティング株式会社 代表取締役CEO
明治大学商学部、サンダーバード国際経営大学院経営学修士(MBA)卒業。シティバンクなど3社の外資系企業を経て、バックスグループの経営に参画し、常務取締役としてJASDAQ上場に導く。現在は、日米のベンチャー企業への投資事業および、少ない労力で多くの成果をあげるためのレバレッジ・マネージメントのアドバイスを行う。日本ファイナンシャルアカデミー取締役、コーポレート・アドバイザーズ・アカウンティング取締役、米国Global Vision Technology社取締役、アロハテーブル取締役を兼務。東京、ハワイに拠点を構え、年の半分をハワイで生活するデュアルライフを送っている。著書は累計250万部を突破し、韓国、台湾、中国でも翻訳版が発売されている。著書『レバレッジ・リーディング』『レバレッジ・シンキング』『レバレッジ時間術』『レバレッジ人脈術』『あたらしい働き』『思考をやわらかくする授業』など。
本田氏はまだ転職する気がない時から、常に自分の市場価値を確認するために、転職エージェントに登録し、機会があれば面接を受けるなど転職活動をしていたという。
「もともと僕は転職情報誌を読むのが好きだったんですよ。採用情報を見ていると、世の中の流れがわかるので常にウォッチしていました。
会社内の評価は必ずしも社会の評価と一致するわけではない。フェアに評価される環境で、自分の価値を知ることが大切です。
また、転職エージェントに登録するためには、自分のキャリアを説明しなければならない。するとこれまでやってきたことを振り返り、自分を見直すチャンスにもなります。
たとえ今の会社に満足していても、さらにいい会社に巡り合えるかもしれないし、いつチャンスが巡ってくるかわからないので、常に準備しておく方がいい」。
これからの時代に求められるのはどのような人材なのだろうか。
「リンダ・クラットンの『ワークシフト』※1という本に、『2025年には、コンピューターの翻訳機能が向上して、語学を学ぶ必要がない時代がくるかもしれない』という記述があります。11年後、この通りになるかはわかりませんが、誰にでもできる仕事ならば、海外の安い労働力に替えられてしまうことは十分に考えられます。そのときにどんな付加価値を持っているのか。指示されるまで動かないのではなく、自分で考え、クリエイティブな思考ができる人が求められるでしょう。自分の売りを明確にし、力をつけていく必要があると思います」。
※1「ワークシフト−孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>」(リンダ・クラットン プレジデント社)
では自分の売りを明確にするために、どのような努力をするべきか。
「昔は一つのスキルを突き詰めることがいいとされてきましたが、今は組み合わせがオリジナリティを出す時代です。
例えば僕の知人がやっているハワイの不動産会社。ハワイには不動産会社がたくさんあって、エージェントとしての差別化は難しいが、彼はサーファーなので、当然サーファーにとって便利な物件にも詳しい。するとサーファーが物件を探す時、彼に相談をする。彼はサーフィンだけしていれば、仕事になる。
彼は、実際サーファーとしてはプロには負ける腕前だし、不動産エージェントとしても、大きいわけでもNO.1でもない。だが、その組み合わせによって、不動の地位を築いている。このように、自分のスキルを上手く組み合わせてオリジナルの価値を生み出している。一つのことで勝負するのではなく、いくつかのスキルを組み合わせて自分ならではの強みを発揮するのも一つの方法だと思います」。
また、本田氏はすぐに結果が出ると思ってはいけないと語る。
「僕は、ハワイとのデュアル生活を大学生の頃から計画して、20年かけて実現しました。
多くの方が、すぐに成果を求めて、できなくてあきらめてしまうのですが、短期間で成果をあげたいと考えるのは間違っています。よほどの天才でない限り、そんな方法はない。でも時間をかければできるんですよ。サッカーの中田選手だって、昨日今日サッカーを始めたわけではないでしょ。小学校の頃からの積み重ねがあるから、今の中田選手がある。
2、3年でできると思うのではなく、10年、20年やり続けていれば、意外とできるもんですよ。」
「自分がどうなりたいのか。どんなライフスタイルを実現したいのかを明確にすることが最も大切なのではないでしょうか。
求めているのは収入や地位ではなく、もしかしたら家族とのハッピーな時間なのかもしれない。求めるものは人それぞれですが、それはそのまま自分は何のために働くのかという問いにつながっています。
自分が実現したいライフスタイルに向けて、今何をすべきか考えてください。そうすることでブレのない会社選びと働き方が実現できるはずです」
あなたは真のエグゼクティブとして社会全体へ貢献する力を持っています。日本は、これまでに築き上げてきた競争優位性を失いかけています。
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