北朝鮮が拉致被害者の再調査を決め、膠着(こうちゃく)状態だった日朝関係が大きく動き始めた。拉致問題解決に期待が高まるなか、北朝鮮と長年、独自外交を展開してきたアントニオ猪木参院議員(71)が本紙の取材に応じた。8月30、31日に首都・平壌で、猪木氏が実行委員長を務める格闘技イベント「インターナショナル・プロレスリング・フェスティバル」が開催される。そこに安倍晋三首相(59)が“参戦”する可能性をほのめかした。
――日朝交渉が大きく進展する
猪木氏:1年半もの間、政府間交渉が止まっていたのが異常だったが、再開は良かったんじゃないか。北朝鮮が柔軟に対処しているとはいえ、扉がまだ少し開いた程度。日本側がどう動くかによって、また扉が閉まってしまう可能性がある。
――懸念は
猪木氏:報道を見ると日本の言い分だけが先行しているが(自分は)「外交に勝利なし」という言葉をいつも使っていて、半歩ずつ下がらないと前には進まないもの。朝鮮総連中央本部ビルの売却問題だって、どうするのか。競売法にのっとれば、お金を積んだところが落札できるのに、1次、2次入札と問題を難しくしてしまった揚げ句に、本来権利がないところに安値で売却を決定した。横やりを入れた政府も引くに引けなくなっている。
――拉致被害者の帰国が既定路線のような観測もある
猪木氏:被害者の方には早く日本の土を踏んでもらいたい。一方で、政府認定の被害者は別にして、名簿は次から次へと増えてしまい、何人帰ってくればすべて解決となるのかというのもある。
――安倍首相の訪朝も取りざたされている
猪木氏:小泉さん(純一郎元首相)や野田さん(佳彦元首相)もそうだったが、政権の人気が下がってきてから北朝鮮問題に乗り出してくる。解決する方向に向かうのなら訪朝したらいい。8月にはオレも平壌でイベントがあるしね。いろいろ面白いことになれば。ムフフッ。
――8月初めには、ASEANの会合で日朝外相会談も計画され、訪朝環境も整う。制裁緩和が進む中で大会を迎える
猪木氏:チャーター便は出したい。万景峰号も文言によっては、絶対に入港が禁止ということではない。日本政府も振り上げた拳を収めるのはなかなか難しいだろうが、(スポーツ交流で)規制を解いていくための役割も果たせればいいかな。
――一方で、所属する維新の会が分裂した
猪木氏:憲法論でモメたが、憲法はマッカーサーの落書きともいわれるようにいろいろ間違いがある。たとえば第7条4に天皇陛下の国事行為で国会議員の総選挙とあるが、衆参ダブル選挙になっても任期がズレる参院議員の半分は国会に残るから“総選挙”という言葉はおかしい。憲法に誇りを持てるように分かりやすく直した方がいい。
――維新分裂で今後の政治活動にも影響するか
猪木氏:「参院はなくしたっていい」と選挙の時にみんな叫ぶが、いざ議員になれば自分の身を守りたいから誰も言わなくなる。オレはへっちゃらだから言っていくけど、参院のあり方は大きなテーマ。なのに東に行くのか、西に行くのか?って、オレには関係ないよ。ムフフッ。
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