【日本維新の会の「分党」】 親「安倍政権」路線へ 公明けん制のカードに
記者会見し、記念撮影する日本維新の会の石原共同代表(前列右から4人目)ら=4日夜、東京都千代田区 |
石原氏は4日の記者会見の冒頭に「討ち入りの前夜に会合をした忠臣蔵の赤穂浪士の思いのような気がした。これで本当に気持ちがさっぱりした」と強調した。
新党メンバーは、現行憲法を 連合国軍総司令部(GHQ)による「押し付け憲法」とする石原氏をはじめ平沼赳夫代表代行、山田宏 衆院議員 ら日本維新でも特に保守色の強い顔触れ。石原氏は記者会見で、橋下氏とたもとを分かつ原因となった「自主憲法制定」を「私たちの党是だ」と明言した。
集団的自衛権に関しても行使を可能にすべきだとの立場。安全保障をめぐる当面の議論でも首相を支持するとみられる。 石原氏は会見で「首相が掲げる『積極的平和主義』はとてもいい言葉だ」と強調。同時に与党協議で公明党に配慮する自民党の姿勢を念頭に「ただ、今の自民党は集団的自衛権問題でも支離滅裂で、見ていて危うい気がする」と指摘した。これまでも首相に公明党との連立を解消するよう求めている。
一方で新党は一枚岩とは言い難い。「第3の新党」を模索し最終段階で駆け込み参加した中田宏国対委員長代理らは、石原氏と政策や理念が異なっている。 中田氏は3日の平沼氏との会談で、石原新党に加わる条件として中堅や若手議員の積極登用などを挙げ「石原色」を薄めるよう暗に求めた。
(共同通信)
2014/06/05 10:11