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コラム

「ルーツ再発見」

 先日あるテレビ番組で、僕の今までに人生を再検証する企画があった。中学時代に作っていたオリジナルソングのカセットテープから、最近のコレクションまでを紹介していく中で新たな発見があった。
 どうやら僕は昔から、メインで王道のモノではなく、少しポイントをズラしたモノに興味があり、僕自身もそういうモノを生み出すのが好きなのだ。


 僕が中学の時に友達と作ったフォークユニットの名前が「GIV(ギブ)」。これは明らかに当時人気のあったグループ「GARO(ガロ)」を意識している。
 その頃作った曲に「蚊取り線香」というのがあるのだが、これも当時人気絶頂だった吉田拓郎さんの「線香花火」の影響モロウケだ。


 ある時、新世界の食堂で「三つ扇サイダー」という清涼飲料水を見つけて始まったコレクションが自宅のサイドボードに150本。「ファイブアップ」や「リポチオンC」「バイオミンC」なんていうのもあって、本家から微妙にズレているカンジをなんとも愛おしく思う。


 地方のビジネスホテルに置かれているハミガキもそう。「サンスター」や「ライオン」などの一流どころは少なく「モーニングスター」とか「ハッピーフレッシュ」なんて、いかにもというネーミングであるところに興味を持ってしまう。


 そう考えると、僕の唄の世界のひとつの柱でありライフワークでもある「替え唄」も、それらの存在に似てやしないか?


 デビューしたての頃、よくインタビューで「歌手」なんですか?「お笑い」なんですか?と聞かれたものだ。その都度僕は「両方なんです。音楽と笑いをいかに融合させるかが、僕のテーマなんです」と答えてきた。この微妙なラインを今後どこまで極められるかが僕が生きる事の意味だと思っている。


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