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残業するフォトショッパーを駆逐する!作業効率化ルール

今回は、Photoshopなどの画像編集ソフトを使っている方が、知らず知らずのうちに、仕事を遅くしてしまっているかもしれないポイントと、その改善方法を紹介いたします。

普段、画像編集作業において、画面の「拡大率」について意識することってありますか?

もしかしたら、意識していないばかりに、多くの時間をとられ、無用な残業をするハメになっているかもしれません。
実は、作業時にこの「拡大率」を意識するだけで、業務を効率化することができるって知ってました?

丁寧な仕事をしようとするほど、ハマりがちなこの「拡大率」の落とし穴。
今回は、カメラマン坂田と、デザイナー山本の二人でご紹介します!


chara_prof


とある日。
夜11時を過ぎた頃・・・

eleven-time

ふーっ・・・
書類を整理していたら遅くなってしまった・・・
おっと・・・!もうこんな時間・・・帰るか・・・。

office_light

・・・あれ?
PCの明かりが点いてる・・・。

誰かいるのかな?

薄暗い職場には、一人、もくもくとPCと格闘している人影があった。
入社1年目のデザイナー、山本である。

山本くん!
ずいぶん遅くまで何をやってるの?

ああ、坂田先輩・・・。

実は、画像の処理がまだ終わってないんです・・・。
ゴミとか、アホ毛とかをひたすら駆逐していたら、つい夢中になって・・・。

どれどれ?

sakata_exclamation_2

zoom_3

zoom_6

zoom_8

拡大 1600%

アホか ―――――っ!!!!!!

ええええええええっ!!!?

・・・山本くん。
拡大率1600%で画像のゴミ処理するっていうのはね・・・
ウォール・マリア内を、ホウキ一本で掃除しているようなものだよ!!

cleaning_ex_wall_titan

マ、マジですか・・・!!

・・・しかし先輩、どうしたらよいでしょう?
やればやるほど、ゴミとアホ毛を徹底的に駆逐してやろうという気になってしまって・・・!

山本くん!
君はウチの職場にある画像編集時の「拡大率のルール」を忘れたのかい!?

・・・!!


画像編集するなら覚えておくべし!
作業を圧倒的に効率化する「拡大率」のルール

写真データのゴミやキズを処理する場合は、下の表の拡大率で作業することをオススメします!

解像度320dpi、仕上がりサイズは160ミリ×240ミリの写真の場合

  処理作業時の拡大率
全身 100%
上半身 200%
顔のアップ 300%

ディスプレイ上で拡大すれば見えるゴミやキズも、仕上がり写真で見えないのであれば、処理する必要はありません。
しかし、「処理する必要があるかどうか」を、毎回印刷して確認していたら、時間もコストも余計にかかってしまいます。

そこで、スタジオARCでは、作業効率と品質の高さを両立するため、「一定の倍率まで拡大した時に見えるゴミ」だけを処理すれば、印刷した写真も綺麗に仕上がるというポイントを見極めており、ルール化しています。

ルールを徹底することで、デザイナーの違いによる、品質のバラツキもなくすことができます。

dot_100

ちなみに、ディスプレイ上の物理的な輝点(ドット)1点に対し、「写真の1画素」を割り当てている状態が「100%」です。


わわわ・・・!
300%の拡大率で作業すべきところを、1,600%で作業してしまってました・・・!

見事に拡大率のルールを忘れていたようだね。
ひとまず、今日はもう遅いから帰って、続きは明日にしよう。

翌日

坂田先輩!画像処理が完了しました!
チェックお願いいたします!

おっ、早いね。
どれどれ。

photo_kanpu

・・・・う、美しい────────!!!

ありがとうございます!
拡大率のルールに従って作業したら、すぐに終わりましたよ。
あと、「色調補正は、ゴミ処理より先にしておく」ですよね。

そうそう。
写真のコントラストを極端に高くすれば、本来処理しなくてもいいゴミやキズをあぶり出せてしまうからね。
色調補正を先にしておくことで、処理すべきゴミやキズを特定できるんだ。
(どうやら、ちゃんとマニュアルも読み返したようだ・・・。)

フッ。
時代は、全身100%、上半身200%、顔のアップ300%で作業ですね。

な、なんという自信なんだ──────!!!


いかがだったでしょうか?

スタジオARCではこのように、画像編集作業時の拡大率をルール化することで、品質を保ちながら、作業時間を短縮することが出来ています!

クリエイターの方は没頭すると、つい時間を忘れて長時間労働になりがちかもしれません。
このノウハウが、作業効率化の参考になれば幸いです!

坂田 ヨシカズ

坂田 ヨシカズ

チャーハンのパラパラ感にうるさいカメラマン。ヘヴィメタ好きでWebデザインにも興味アリ。

私もプライベートでは、良い写真が撮れた時ほど、完璧を目指し画像処理に没頭しそうになることもしばしば。
そんな時はこのルールを思い出し、品質の高さと効率のバランスをとるようにしています。

また、複数の写真データの、同じ箇所にゴミやシミがある場合、カメラのレンズやセンサー自体が汚れている可能性がありますので、カメラマンに伝えて、クリーニングをしてもらうようにしましょう!

あ、11時まで残っていた部分は、もちろんフィクションですよ!
そのためのマニュアルですから(笑)

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