別の所在不明児も児童相談所に連絡せず6月4日 19時07分
神奈川県厚木市のアパートで白骨化した子どもの遺体が見つかり、5歳の息子を衰弱死させたとして父親が逮捕された事件で、市の教育委員会は男の子の所在を確認せず児童相談所への連絡もしていませんでしたが、同様のケースがほかにもあったことが分かり、市では「事務的に手続きをしただけで、それ以上の確認をしなかったことは認識が甘かった」としています。
5月30日、厚木市下荻野のアパートで齋藤理玖ちゃんとみられる白骨化した遺体が見つかり、父親でトラック運転手の齋藤幸裕容疑者(36)が、7年以上前に当時5歳だった理玖ちゃんを衰弱死させたとして、保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕されました。
この事件では、理玖ちゃんが入学する予定だった小学校の事前の説明会に誰も出席しなかったため、市の教育委員会の担当者が1度だけ自宅を訪問して転居したと判断し、それ以上所在の確認を行わず、児童相談所に連絡していなかったことが明らかになっています。
教育委員会によりますと、去年、横浜市で小学校に入学しなかった女の子が遺体で見つかった事件を受けて行った調査で、去年4月に小学校に入学する予定だった女の子の所在が分からくなっているのを把握していたにもかかわらず、児童相談所に連絡していなかったことが新たに分かりました。
担当者が去年7月、所在を確認しようとしましたが、住所にあったアパートに別の人が住んでいたため転居したと判断し、就学予定の児童の名簿から女の子の名前を削除して、それ以上の確認は行わなかったということです。
教育委員会が今回の事件を受けて3日に改めて調査したところ、親類と連絡が取れ、女の子が両親と一緒に海外で暮らしていることが分かったということで、さらに確認を進めています。
厚木市教育委員会の宮崎昌彦学校教育部長は、「所在不明の児童について事務的に手続きをしただけで、それ以上の確認をしなかったことは認識が甘かった」と話しています。
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