Appleはなぜ新しいプログラム言語を作らなければならなかったのか。
昔は新しいプログラム言語というとわくわくしたのですが、最近どれを見てもJavaみたいな感じなので、わざわざ作らなくでもと思っていたら、Appleまで作っちゃいました。なぜAppleがプログラム言語を作らなければいけなかったでしょうか。Appleの心の闇にフォーカスします。
序.Appleのプログラム言語
Appleと言って忘れてならないのはもちろんPascalです。アルゴリズム記述言語(今でいうならUMLかもしれません)を使ってシステムを開発しろっていうんですから肝が据わってます。これをうけて、THINK PascalだとかTurbo Pascal(今のEmbarcaderoが作ってた)も流行っました。あの頃はApple はビジネスもエンターテイメントも眼中に無く、教育にフォーカスしていました。今でもそうなのかもしれません、だからちょっと鼻持ちならないインテリにすかれるんですよね(あっ、俺かw)。
その教育フォーカスの流れを受けてHyperCardがHyperTalkというプログラム言語を抱えて出てきました。教育と言ってもHyperCardはちっこい子供達に遊ばせるようなものでした。この頃は子供達が遊ぶコンピュータ言語にはLogoというお絵描きが出来るものもありました。HyperCardは超絶にいかしていたんですが、HyperTalkは超非力でした.
そして、やや下って最近はAppleの開発環境は相変わらず変でした。ちょっと前まで。しかし、いまは普通にunixなのでわりと使えるというのが分かって、Appleは開発機として使われることが多くなりました。にもかかわらず、OSXのアプリは少ない。みんなサーバアプリを作ってるか、iPhoneアプリを作ってるんですね。だって、ユーザに使えと言って渡されているAppleScriptは何のこっちゃ分からない「ゲテモノ」です。これと、オートメータを使えと言ってるだからいい面の皮です。Apple大好きのブロガーの人達も時々コードを作ってみせていますが、全く広がらない。私なんか、会社でマネージメントをやらなきゃいけないのにプログラムが好きだから、家にWindows機をおいておくとヤバいという理由で家をMacにしたぐらいです(でも、Eclipseいれたので終わったw)。
ただ、macとかiPhoneで動くプログラムって書く気にならないんですよね。ずーっとアイコンを書いてなきゃいけない感じじゃないですか。ダサいアイコンで動かすと怒られそうだし。かといって、コリスさんところで紹介されているアイコンをパクって作ってもそれもまた違うし。変にハードルが高いのがAppleの開発です。さてそれをAppleはどうにかするんでしょうか。たぶんしないだろうし。別な視点なんでしょうね。
破.やっぱりAppleは教育に指向すると思う
iPhoneがバカ売れしてるけど、工場が国外にあるっていうので風当たりが強く、なんとかフォクスコンをアメリカ本土に持ってこようとしているApple。そして、オバマ政権はアメリカの産業構造をまたソフトウエアにフォーカスさせようとしています。そういういう雰囲気はびんびん感じます。
そこに来て、Appleは不自然にプログラム言語の発表しました。モチベーションとして、考えられるストーリーはiOSとOSXの融合です。そのためにベースとなる部分を合わせに来た。次にエミュレータみたいなものが動くようになって、エミュレータがOSに取り込まれるというストーリーが一番考えやすい。そのために、Objective-Cのような低レベルのレイヤーを色々いじれる環境を渡しておくといつまでもレイヤの持ち上げが進まないからスクリプトタイプに変更してベーシックの層をかさ上げしようとしてる。と見えます。
そしてもう一つのストーリーが教育への再志向です。iPhone/iPadはサチリつつあります。もっとサチルという観測しか出来ない今(日本は別ね)、柱を打ち立てないとティムはクビになっちゃいます。ではなにか。アメリカがソフトウエアにフォーカスするなら何らかの形で、Google/Apple/Oracle/IBM/Microsoftにアプローチしますね。後ろの三者はエンタープライズを指向して、前の二社がコンシューマと役割分担はお願いするでしょう。前の二社はコンシューマに指向してソフトウエアの裾野をひろげるなら、学校に何らかの形で接触するんじゃなかろうかと思います。このため、インタプリタ型の環境を用意したというのはわりとすっきりします。コンパイラ型は教えるのが難しいし、先生も大変。習う方も前段が長いと飽きちゃう。mavenなんか教えられた日には、全員、アメリカ映画でおなじみマリ◯ファナを吸引しちゃうよ。
じゃあ、なぜPythonじゃなかったのかというのが最大のなぞです。WWDCでの発表資料でもPythonを引き合いに出すんだから、PythonがAppleが望むものにすっきりと嵌るというのはApple社の人達も分かってると思います。Phthonコミュニティが余程、伍しにくい連中なんですかね。まあ、Appleは生態系の頂点にいるから、底辺っぽいところ(怒られるよw)と手を組むのを嫌ったのかもしれませんね。
離.何れにしても様子見
人柱の人達がレポートするblogをよんでみると、言語仕様としては,Scalaあたりに近いそうで。言語仕様を作ってる人がGROOVYに関係した人だとか。なら、私は今ちょうどGROOVYで遊びはじめて楽しくて仕方ないのでそれが落ち着いてから遊ぶことにします。
以上
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