第1日、1番でティーショットを放つ福嶋晃子=兵庫・関西GCで(戸田泰雅撮影)
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◇リゾートトラストレディス<第1日>
▽30日、兵庫県三木市・関西GC(6510ヤード、パー72)▽晴れ、気温28・1度、風速1・4メートル▽賞金総額7000万円、優勝1260万円▽108選手(うちアマ4人)▽観衆2374人
アッコ、超ビッグドライブで「ただいま〜!」−。第1子出産のため一昨年10月を最後にツアーを離れていた福嶋晃子(40)=NEC=が、破格の飛距離とともにトーナメントに帰ってきた。スコアこそ3バーディー、3ボギーの72で33位発進となったが、産後も衰えぬドライバーショットにギャラリーもツアー仲間も口あんぐりだ。首位は5アンダーで佐伯三貴(29)=日立アプライアンス=ら3人、1打差の4アンダー4位に森田理香子(24)=リコー=ら4人が続いている。
ツアー復帰のあいさつは、言葉でなく豪打。「世界の飛ばし屋」福嶋は、ママになってもたった1打でその存在を知らしめた。スタートの1番パー4(402ヤード)。ドライバーショットでギャラリーの度肝を抜いた。他選手とは明らかに違う弾道、ビッグなキャリーで残り100ヤード地点へ。300ヤード級の破格ドライブだ。
「(思い切り)振ってはいないですね。だけどクラブの芯にしっかり当たったから」
同組で今や国内ツアー一の飛ばし屋とされる渡辺彩香(20)=ユピテル=も「いやぁ、私もそんなに悪い当たりじゃなかったけど、30ヤードぐらい置いていかれました。もうホントにすごすぎて…」と脱帽だ。アッコは「あれが今日イチでしたね〜」と謙遜したが、2番以降も常に渡辺をアウトドライブ。過去米ツアーでもドライバー飛距離ランク1位に輝いたスイングはさびついていなかった。渡辺は「他のクラブの飛距離もまったく違いました。私の3番ウッドと福嶋さんの5番ウッドがちょうど同じくらい」と舌を巻いた。
一昨年10月の富士通レディース以来のトーナメント。昨年9月1日に第一子で長男の和樹くんを出産、育児に追われながら練習を再開し、この日を目指してきた。
かくして、ざわめきを起こしながらパープレーで終えたアッコママ復帰初日。本人は「とにかくパットがダメ。距離感も悪いし、いいストロークができてない。グリーン上はいいとこなしで終わった」。夕暮れ時、同じくプロで妹の浩子(36)が帰ろうとするのを引き留めて、練習グリーンに居座った。 (月橋文美)
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