小保方晴子氏【拡大】
三木氏によると、4月7日から入院を続けている小保方氏と電話で話したところ、小保方氏は「仕方がなかったんです。悲しいです」と語った。STAP細胞の研究成果が白紙に戻ることについては「何のために今まで頑張ってきたんだろうか」と述べたという。
三木氏は、ノーベル賞受賞者でもある理研の野依良治理事長の論文撤回勧告を重視したことも明かし「(小保方氏は)さまざまな精神的圧力を受け続け、判断力が低下している中、同意せざるを得ない状況に追い込まれた」と述べた。
一方、共著者の1人でこれまで撤回に反対していた米ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授も同意したことが判明。バカンティ氏から小保方氏に「一度白紙にしてやり直すのも一つの道」という趣旨のアドバイスがあったという。
理研広報室は4日、「検証実験参加を条件に撤回に同意させたことはない。小保方氏の参加が決まったとも聞いていない」と話した。
中辻憲夫・京大教授(幹細胞生物学) 「撤回は当然で、遅すぎたぐらいだ。5月下旬、ロンドンで開かれた幹細胞の研究者らの国際会議では、STAP細胞は何の話題にもならなかった。幹細胞の基礎研究ではなく実用化を目指す会合だったとはいえ、もはや議論する価値もないという雰囲気だった。理研は論文撤回で幕引きを図るのではなく、再発防止策を考えるべきだ」
(紙面から)