高校生平和大使:過去最多の21人選出 長崎の市民団体

毎日新聞 2014年06月04日 18時32分(最終更新 06月04日 21時36分)

 長崎市の市民団体「高校生平和大使派遣委員会」は4日、ジュネーブの国連欧州本部に核兵器廃絶を訴える署名を届ける第17代高校生平和大使として、全国から過去最多の21人を選んだと発表した。福島第1原発事故の影響が続く福島県からは、福島工業高専3年の本田歩さんと県立小高工高2年の石井凜さんが選ばれた。

 今年は1954年にビキニ環礁で日本のマグロ漁船「第五福竜丸」が米国の水爆実験で被ばくした事件から60年に当たり、同船が母港としていた静岡県焼津市在住の県立静岡東高1年、杉山慶亘(よしのぶ)さんを選出。このほか、東日本大震災の津波を受けた岩手県宮古市から1人、被爆地の広島県から2人、長崎県から4人を選んだ。

 応募者も過去最多の約500人に上り、派遣委の平野伸人共同代表は会見で「平和大使の活動が全国に浸透してきたと感じる」と語った。高校生平和大使は98年から派遣しており、これまでに計104万1679筆の署名を届けた。【樋口岳大】

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